北岸ズクナ師

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どうも抵抗を感じる

秋葉原の通り魔事件は、遠く南半球のNZでも報道されました。
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
怪我をされた方が、一日も早く回復されますようお祈りします。
ご家族、お友達、現場に居合わせた方々の、心の傷がいつか癒える日が来ますように。

NZ Herald紙では、写真数枚に加え、報道ビデオも付けて記事にしています。大きな扱いです。

この写真を見て、ちょっと抵抗を感じました。
大勢の人が、カメラや携帯で撮影している様子が見えたから。

逃走中の犯人であれば、車のナンバーや服装など、撮影しておいて捜査に役立つということもあろうかと思うので、事件関連の撮影の全てがどうの-とかは思わないのだが、どうも見ていると撮影対象は違うよう。

もし自分が瀕死の状態で倒れていて、周囲の人が自分の写真をバシャバシャ撮っていたら、どんな気持ちになるのだろう。

写真を撮りまくっている人も通りすがりの誰かで、応急処置に駆けつける人も通りすがりの誰か。この違いの大きさって。

一緒にいたお友達を亡くされた方が、その気持ちを綴っていらした日記のリンク

この一件で、銃刀法やら歩行者天国やらの規制の見直しをする意見もあるようだが、これにもなんだか抵抗を感じる。絶望的な気持ちになって自暴自棄な行動に出る人は、どんなものでも目的達成の手段にするんじゃないだろうか。

日本は、そんな気持ちの20代半ば~30代半ばの若者を大量生産してしまった。矛先は自分に向かうこともあれば、家族や特定の誰かに向かうこともあれば、街角でたまたま居合わせた人に向かうこともあり、それをコントロールすることはできない。
月給10万だの20万だので、今後上がる見通しもない若者が将来の希望も持てず暮らしている傍らで、団塊andそれ以上は長年かけて育て上げた果実を、誰にも奪われずに味わい尽くそうとしている。

いわゆる日本的には順調な路線を外れた若者(転職が多かったり、正社員歴のみでなかったり、履歴書に空白の期間があったりする)がNZにやってきて単純労働をしてみたり、団塊組がゴージャスなツアーで観光にやってきて、ジャンジャンお金を使っていったりする。もちろんそうでない人もいるが。これでいいのか?と思うのです。

NZには転職が多かったり、正社員歴のみでなかったり、履歴書に空白の期間があったりする若者も中年も、いくらでもいるんだけど、というかほぼ全員そうだ。なので、採用側もそんなことに注目しない。

共産主義じゃないし、勝ち組負け組があってもいいが(でもその言葉は嫌い)、新卒時に全てが決まってしまい、その後その層に固定される(下層部ほど固定される)っていうのは、とても希望が持てる社会とは言い難い。

加害者には同情しないが、その言葉には耳を傾けるべきだ。池田小にしても、岡山の電車のホームにしても、土浦の件にしても、彼らは何に失望し、何を望んでいたのか。同じ層にいる他の若者と大して違わないんじゃないだろうか。だとしたら、まだまだ同じような事件が起き続けても不思議じゃない。
author : zukunashi | comments (0) | trackbacks (0)

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