北岸ズクナ師

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ニュージーランド 読解力5位 でも・・・

参加国の推移をまだしっかりと見ていないのでなんとも言えないけど、やっぱりアジアが勢いあるのを証明しているような気が。

オーストラリアとニュージーランドは前回に比べて下降と上昇が鮮明になったけど、そこまでnational curriculumに差があったように思えないのだが。。。 もしかしたらニュージーランドは小学生からでも留学生の受け入れ態勢が出来ているので、そのまま移民した学生とかが多いのかな?(他国で生きていく場合に、学業で優秀なことは武器になるので、必然的に成績は高い場合が多いかと)

世界標準の読解力 …著者 岡部憲治 - PISA 2006年度 ランキング発表!! 第三弾



順位も上がっていいじゃない?という印象だが、厳しい見解。

A large number of Kiwi 15-year-olds are struggling to reach the minimum reading level, despite New Zealand's fifth placed ranking in an OECD education report.

NZ kids among smartest but reading a concern - Education - NZ Herald News



そうなのだ。このブログの読者の皆様は耳タコだと思うが、レベル差が激しいので、上にはすんごく優秀な子供がいるが、下の方では、落ちこぼれ度も、人数の割合も、とんでないことになっている。

また、全体から見れば小さな数かもしれないが、北岸市内の進学校Rカレッジ(豚インフル感染で有名になった?)など、一時は1/4が韓国人というときがあったし、自宅から2kmほどのところにあるTスクールでは、生徒の4割が「英語を母国語としない家庭」で育っている。
オークランドは特に移民、留学生が多いので、そういう人達の影響は無視できない。

先日、娘の通う学校の懇談会で校長先生が話していたのだが、校長先生自身が子供の頃は、クラスの皆が同じ教科書なり教材を使って、同じ内容を教わったらしい。日本と同じだ。

でも、最近は習熟度のギャップが大きく、それぞれの子供のニーズが多彩になってきたので、グループ分けをして授業を行っているとのこと。

その小学校は、1+2年生、3+4年生、5+6年生 で複式学級をそれぞれ3クラスずつ作っている。

娘は3年生だが、4年生と混じったクラス内で、読解、スペリングなど習熟度別のグループに入って、学習する。グループ内には3年生も4年生もいる。

算数の中でも計算能力は更に差が大きいらしく、全3年生、4年生(計3クラス分 約70名)を混ぜて、習熟度別に3つの教室に行かせて、その教室の中でも、2つ程度のグループに分かれて計算問題をやっているらしい。

この時間を「クロスマス」と呼んでいて、クロスマスの時間になったら、自分の行くべき教室に向かい、その教室の担当教師から計算を教わる。
テストの結果を見て、学期の始めに若干顔ぶれが変わる。

つまり
松教室(上、並)→竹教室(上、並)→梅教室(上、並)
という具合になっていて(寿司か?)、松の上に入っている3年生もいるし、梅の並に入っている4年生もいる。後者は来年どうするのだろうと、少し心配になるぐらいだ。
松の上は5年生かそれに近いレベルだが、そのグループに入っている子供達は、公文やら他の算数塾に行っている子達が多い。

習熟度別クラスについてのエントリーを見つけたので、一部引用。

が、では、できない人クラスをつくったからと言って、習熟度があがるかというと、効果のほどは疑問です。

おそらくは、できる人とできない人が混在している方が、演習の効果はあがります。フラスコの使うコンピュータ演習室は、平机に端末が3台横並びになっています。ですので、なんとなく3人で助けあいながら課題にむかいあう姿勢ができます。ここで、できる人できない人がまじっていると、教えたり教えられたりで課題はスムーズにすすみます。ところが、不運にも(よくあることですが)できない人3人になってしまったときには「ねえ、わかる?」「わかんないよね」「できないよね」「できるわけないよね」となんだかよくない相乗効果をおこし、最後にはお葬式のように静まりかえるか、ヒステリックにさわぎだす始末。

習熟度別クラスで、できない人たちに分類される人は、手とり足とり教わる必要がでてきます。数学や情報などはその傾向が顕著になるでしょう。わからない人ほど、わからない部分が多種多様になり、教員の手間暇が増えます。
が、しかし、その分の教員が増員されることは、ほとんど念頭におかれていません。したがって、習熟度別クラスができる人の底上げにはなっても、できない人の救済、いわゆるリメディアル教育の役割を果たすのは難しいだろうと思っています。

大学教員の日常・非日常:習熟度別クラス



教員の手間暇が増えるはずの梅教室だが、確かに教員の増員はない。救済されているような感じが全然しないのだけど、それでも以前よりは良くなっているらしい。梅教室の子供達の親は忙しかったり無関心だったりして、子供をサポートしていない事が多いから、ペアレントヘルプか誰か、助っ人を入れて強力に補った方がいいんじゃないのかなぁ、と思ったり。

5人に1人が高校を卒業せずに中退するNZだが、梅教室がそれを手助けしていないことを祈る。。。
author : zukunashi | comments (2) | trackbacks (1)

Comments

zukunashi | 2009/05/09 04:46 PM
岡部様
1999~2008年まで労働党政権で、どちらかというと勉強の不得意な子供救済に力を入れてきました。昨年暮れに国民党政権になり、教育改革が進められるようです。来年には国として標準学力を定めて、それに対してどれだけ達成したか、というような内容のレポートが保護者に渡されるようです。その改革の成果が今年の次あたりの調査に表れそうですね。

ニュージーランドの子供達は、小学校に上がるなり、毎日1冊の本を読む宿題が出るので、読書量はかなりのものになると思います。

またお邪魔しにいきますね。
岡部 憲治 | 2009/05/08 10:13 PM
ズクナ師さま

トラックバックいただきありがとうございます。<(__)>

今年は3年ぶりにPISAが実施されるので、また話題になるかと。

それにしても、「5人に1人が高校中退」というのはなかなかに厳しいですね。

今後もニュージーランドの教育事情など拝見させていただきますので、よろしくお願いいたします。

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2009/05/19 09:20 PM