北岸ズクナ師

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算数の教科書はある

多くの親がNZには算数の教科書はないと思っているが、見つけてしまった。
これだ(これは7~8歳用)。
ネットオークションで安かったので買ってみた。
実際、子供達何人かに見せてみると、「クラスにある!」「見たことある!」「使ったことある!」と答える。
では、なぜ日本のように各自に持たせないのか。一つ目の大きな理由が、クラス内のレベル差が大きすぎて、同じ教材を使えないこと。グループ毎にプリントを配ったり、ゲームをさせたりしている。なので、あまりこの教科書を使っていない(担任にも寄るだろう)。この分厚い教科書(300ページ超)は、教師用ではなく、生徒用だ。前書きを見ると1学年で1冊ぐらいの目安だが、これを実現するには、毎日2~3ページは進まないといけない。やろうと思えばできると思うが。

二つ目の理由だと私が勝手に思っているのが、この値段だ。1冊48ドルする。ガソリンだと30リッター分の値段だ。私たちは日本国籍だから、日本の算数の教科書を無料でもらっているというのに。通っている地元公立校の算数の教科書はこの値段なわけだ。それも日本のはフルカラーだが、これは3色刷。日本では教科書ガイドだって2000円程度だが、この教科書の教員用リソースファイルは更に100ドル高い

1年間の学校への寄付金が100ドルだの200ドルだのでも支払わない人や、ブーブー言いながら払っている人に、算数の教科書1冊に48ドルは論外だろう。

それを横目に、娘の小学校の真横にある公文では、毎月100ドルの月謝で算数を教えていて、それだけの金額を子供の算数に支払っている親もいるのだ。

税金をうまく使えば、もっと安くできるだろうに。。。残念なことに教育や医療には十分な税金が使われていない感じ。
親の世代の貧困を子供が受け継がないためには、福祉手当の充実よりも教育が大事なのに。政権が変わったので、少し期待してみるか。

先週、娘のクラスでは初めて九九をやったようだ。3人を除いて、皆できた。皆、家庭や塾で教えてもらっているのだ。
ところが3年生の友達のクラスでは、算数不得意グループの子供が1+2をやっている。
1日5時間×週5日×40週=1年1000時間を学校で過ごす。3年生は3000時間過ごしいるのに、引き上げてあげられるチャンスはなかったんだろうか。

その年齢レベル以上の子供達は家庭や塾のおかげ。学校に3年通いながらも、その年齢のレベルにはるか達しない子供達は、公教育の責任だろう。遅れている子も、どうにかしてある一定のレベルまでは上げないとマズイだろう。

NZの算数のおかげで、ブログのネタには困らないけど(おいおい)、こんなことを面白がっていても、娘の算数の役には立たないのよね~。でもまだネタあるのよね~。
author : zukunashi | comments (0) | trackbacks (0)

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