北岸ズクナ師

You can't disappoint me, I can't disappoint me either.
<< 自分が好きか??? | TOP | 良いお年を >>

ニュージーランド 不動産 投資

で検索すると、けっこうバラ色の文句をまき散らしている人達がいるようですね。

日本人はもっと投資に慎重なタイプが多い印象があったのですが、最近、貧富の差が開いてきて、上の方の人達の中にはお金があってあって困るのか、NZの不動産投資の説明会にはお金持ちさん達がけっこう集まるらしいです。

うーんとお金があって分散投資先の一つにすぎない人とか、絶好のロケーションさえ手に入れれば、欠陥住宅だったとしても立て替える予算が余裕である人だとかはいいのですが。
NZの不動産エージェントは、売り上げ金額×3~4%というコミッションでやっているので、高い物件が頻繁に売買されるのが一番嬉しいのです。当たり前か。

そしてNZの不動産エージェントは、売り物件についての欠点など、ヨロシクナイ情報については、買い手に伝える義務がないです。

よって、欠陥住宅をつかまされても、エージェントに泣きついても無駄だし、前のオーナーに泣きついても無駄。90年代に多く建てられた「水漏れ住宅(leaky housing)」については、役所が部分的に面倒を見てくれる分もあるようですが、今のようなブーム期以外だと売りたくなった時に売りにくいです。(くどいようですが、すんごい絶好のロケーションの場合は、建物の状態は関係なく売れることでしょう)
一昨年ぐらいだったでしょうか。新聞最大手NZヘラルド誌で、フレッチャー社の役員(オーストラリア人)がオークランドに買った家が水漏れ住宅だったという記事を見ました。フレッチャー社は、日本で言えば、鹿島建設や大林組のような大手建設会社です。オーストラリア人だからキウイよりはローカルの事情に通じてないにしても、建設業界の人だし、住宅事情もかけはなれている訳ではない隣国の人なのに。
なので、日本からふらっと物件を見にやってきた人達には到底見抜けないと思います。
また、ロケーションもふらっと来た人達には、詳しいことが分からないでしょうから、エージェントの言葉を鵜呑みにするか、自分の勘を頼るか。

前の話ですが、あるキウイ女性から「すっごく素敵な家を見つけて、借りようかと思うんだけど、一緒に見に行かない?」と言われて見に行きました。
海は確かに目の前で(他にもっと絶景のエリアが市内にいっぱいあるんだけど)、家も古く天井の高い厳かな感じです。ミリオンは行くでしょう(日本的には「億」って感じ)
テナント募集中だったのですが、週900ドル以上します。北岸市内だと普通のファミリー向け物件は300ドル台から高くても400ドル台が一番テナントを見つけやすい値段帯です。当然そのキウイ女性も週900ドル以上というのがネックになって諦めました。
そのキウイ女性がいいました。「オーナーは日本人なのよ」
あちゃ~っ!本人が住むつもりとか転売利益目的ならまだしも(それでもあの家は雰囲気ばかりはいいのですが、さぶ~くて間取りも住みづらく、転売については後述しますが。。。)、賃貸目的で買ったとしたらアホとしかいいようがありません。テナント探しに苦労するばかりです。

2002年から続く不動産好景気がこういう投資家やエージェントを後押ししていて、あたかも「価値が下がることなど200%ありえない」かの言いようですが、果たしてどうでしょう。世の中に「絶対大丈夫」な投資なんてあるのかな。

実際、不満噴出中の人も増えてきて、豊田商事じゃありませんが、あれじゃ、刺されかねないよ~と思うわけです。

よく騙される方が悪い-なんていう人もいるけど、こういう「お金さえもらえば」みたいなやり方をしていて刺されたり家に火をつけられたりしたら、元も子もないよね~と思うのでした。

英語が不安だったり現地事情に明るくなかったりするから現地エージェントを使うんだと思うけれど、商売する方から見たら、こんなに美味しいお客はいないだろうなぁ。大きなお世話ながら、気をつけてくださいね~。


最後にオマケ
(1)北岸市役所が出している資料。水漏れ住宅にひっかからないよう、住宅を見るときのチェック項目などが記載されている。
(2)よくバラ色の文句をまき散らす人達が謳う「NZはキャピタルゲイン課税ゼロ!」の裏側。投機目的と見なされれば、課税されます。ここ数年のバブリーなマーケットで、せっせと転売していた人達からも随分徴収されました。買ってから10年以内に手放す人は「ゼロでないこともありうる」ことを知っておくのも大事かと思う。
author : zukunashi | comments (2) | trackbacks (0)

Comments

zukunashi | 2007/01/03 08:27 PM
あけましておめでとうございます。

日本は暖冬らしいと聞いていたのですが、ようやく冷え込んできたのですね。急な寒暖の差で、風邪などひかないでくださいね~。

当地の不動産投資で思い出すのが、バブルの頃のゴールドコーストあたりです。矢沢の永ちゃんも手を出して側近だとかに騙されていたような気がしますが、側近でもない見ず知らずのエージェントをどうしてそこまで信用してしまうのか、ちょっと怖くなってしまいます。

NZでは投資と言えば不動産というくらい、社会人になって間もない人でも各種物件に高い関心を持って情報を収集していたり、実際に売買しています。そんな中に大金は持っているけれど、知識が皆無に近い人が飛び込んでくるなんて、恐ろしすぎです。

どうも当地のエージェントにも訴えられているという噂の人もいて、人に恨まれるような商売はしたくないとつくづく思いました。
お金は一生困らないほどあるだろうに、不動産投資が「やめられない」と言っているそうで、なんだか中毒患者みたいです。一度うまみを知ってしまうと・・・ってことなんでしょうか。

末筆になりますが、sam☆ さん、本年もどうぞよろしくお願い致します。素晴らしい一年になりますよう遠くから願っています。
sam☆ | 2006/12/31 02:15 PM
こんにちわ、いよいよ大晦日になりました。
東京はここ数日で寒くなって冬らしくなってきました。

遠い異国の不動産投資は自然環境や法律の問題もあって慎重に行わなければならないのに、欲が先行している人もいそうですね。

シンガポールでは華僑の人達が多く投資用のマンションを購入しているそうで、マンション価格が上昇傾向にあるそうです。 今まで住んでいたマンションの家賃が月に20万円から29万円に上がって、23万円のマンションに引っ越した人がいます。 貸し手は強気だそうですが、そのうち弾けると思います。

日本でもその土地がどれだけの収益が上げられるかを算出して評価する考えが強まり、都市部と地方との格差が広がっています。 日本橋(東京)、銀座の中央通り沿いや渋谷、青山等々の土地はバブル状態になっているのに対して地方は沈没したままです。

最近、日本では「近未来通信」という会社が、IP電話の中継局のオーナーになれば儲かる、といって出資を募っていた会社が、実は詐欺だったのではないかと報じられています。 
退職金をつぎこんだのに、老後の生活費にしようと思ったのに、これからどうしたらいいのかといった被害者の声があがっています。

しかし、近未来通信は、オーナー募集の広告ばかりが目に付きますが、収入につながるはずのIP電話のユーザー募集はあまりなされていない等、通信産業についてはまったく知識がなくわからなかったとしても、投資をする前に少しでも冷静に考えれば、今回の被害にあわずにすんだかもしれません。

不動産と通信では分野が違っても、投資に対しては欲を先行させずに日頃から勉強する必要がありますね。

Comment Form

コメント投稿についてのメッセージ。不要でしたら削除して下さい。
このように複数行を記述する時は、改行して続けて下さい。









 

Trackbacks

Trackback URL :

トラックバック受け付けについてのメッセージ。不要でしたら削除して下さい。
このように複数行を記述する時は、改行して続けて下さい。