北岸ズクナ師

You can't disappoint me, I can't disappoint me either.
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ペラペラ or 全然ダメっす

日本にいたときに思ったのだが、

私のまわりでは(特別に帰国子女や赴任・留学経験者があふれているわけではない環境)

A. 英語ペラペラ
or
B. 全然話せないっす

の2者しかいないかのごとくの扱いだということ。

でも本当は「その間」の人が多いはず。
なのにAの領域に達していない人は、得意技の謙虚さで「全然ダメっす」といい、あまり表で英語を使うことはない。

また、人前で英語を話す機会があって、どうにかこうにか通じ合ってしまうと、「あの人は英語ペラペラ」というレッテルを貼られる。そして必要以上に噂が広まり、「○○さんって、英語ペラペラなんですってね」となって戻ってくる。恐らく、ビジネスレベルではなくて、日常会話レベルでもそういうレッテルが貼られる。

でも、「その間」の人、例えば「ゆっくり話してもらえばどうにか」「ブロークンだけど身振り手振りも交えてなんとなく」みたいな人も結構いるはず。

確かに、日本語と英語の距離は遠い。使う文字も文法も発音も接点なさすぎ。苦手意識のある人が多いのは分かる。私も大変だと思う。

しかし、あの雰囲気はちょっとつらい。

英語を話す人も近くで耳をそばだてる人も、なんだか意識しすぎている感じ。
自分の経験も含めて。

NZにいると、日本人のいる前で英語を話す時も、他の日本人が英語を話すのを聞くときも、そんなガチガチな感じではなくもっと気楽だ。レッテル貼りはない。中にはネイティブさながらの人もいるが、ほとんど皆が「その間」の人であることが当たり前だから。

「全然ダメっす」は基本的にはありえない。英語圏に住んでいるのだから、謙遜でも言いすぎだ。かと言って、力不足を日々実感できる環境なので、「ペラペラ」なんて恥ずかしくてちょっと言えない。多分そういう人が多数派だろう。

NZに来たばかりの頃、コミュニティーセンター(公民館のような所)でボランティアの先生が教える英語教室に通った。
そこは4レベルあったが、自分がどのクラスに入るかは自己申請だ。

とりあえず中級のクラスに一日入ってみた。文法中心だったので、日本でこってりやってきた人には易しい内容。上級のクラスの方が机に向かう時間が少なく楽しそうだったので、そっちに移ってみた。(尚、初級は文字通りABCからなので退屈すぎ。)

確かに楽しい。
しか~し、全然レベルに達していない中国人のオバチャンがしょっちゅうトンチンカンなことを言って授業を止める。質問の答えがあっていないだけでなく、質問も理解していない。時には配られたプリントも今日のトピックも、何にも理解していない。
「こんなにレベルが合ってないのに、せめて中級に行こうとは思わないんだろうか」と不思議に思った。

でも彼女はひるまない。彼女の英語に対して先生が「???」という顔をして、懇切丁寧に「それは○○という意味かい?」とどうにかフォローしようとしているのに、「どうして私の英語が分かんないの?」という強気な態度だ。

日本人に必要なのはコレだよ!と思った。十分の一でいいから。
author : zukunashi | comments (0) | trackbacks (1)

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