北岸ズクナ師

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またもや驚きの算数

小学校の算数については、こちらとかこちらでも書いてきたが、相変わらず「紙に書く計算練習はしない」で、「暗算」と「応用力」と養成しようという方向性でやっているようだ。週3回位なんて書いたが、今年の担任だと週1回がいいとこ、って感じだ。そんなんで暗算ができて応用力までついたら、魔法ってものだ。

娘は2年生だが、今年やったことといえば、確率と不等号、図形を少々、で加減乗除はあまりやらない。「答が10になる式をできるだけ沢山書くゲーム」みたいなのはたまにやっているが、家や塾でやっている子は沢山書き、そうでない子は沢山書けない。何度やってもその繰り返しで、何か教えてもらえる訳ではない。

そんな中、キウイママ友(自称算数苦手ママ)が、オーストラリア製のすばらしいワークブックを見つけて、子供と毎日やるようになったが、子供もそれが気に入っていると教えてくれた。

昨日、娘のお迎えがてらそれを見せてもらった。

かなり衝撃。
そのママ友が言うように「すごくいろいろ網羅している」のは間違いない。月~木曜日まで毎日20問のクイズに答え、金曜日にはその週の内容から25問のテストをするという構成だ。

サンプルを見て欲しい。

20問の中には、加減乗除、時間、度量衡、図形、空間認識っぽいものなどが含まれている。非常にバラエティに富んでいる。公文や100ます計算のように、同じような内容を繰り返す教材がウケる日本では、絶対お目にかかれない。算数脳の育成に評判の高いインドの教材でも、やはり計算の部分は繰り返しが多く、図形や他の部分はそれほど繰り返しが多くない構成になっている。

子供がこの20問を大体解けていれば、アレもコレもできるということで安心というところか。
ところがこの教材は8~9歳用だ。日本で言えば、小学校3年生。4+3とかも平然とした顔で登場するのだ。

以前にも書いたように、日本だけでなくオセアニア以外の国々は、大抵足し算→引き算→掛け算→割り算 の順に習う。少し詳しく書けば、日本は1年の1学期は繰り上がりなしの足し算引き算、2学期には繰り上がり登場、3学期から2年の1学期にかけて二桁も含めた繰り上がり繰り下がり、2学期に九九の登場。
多分、このあたりの流れは私が子供だったときとそんなに変わってないようだ。2学期にその年の算数の山場があり、3学期にはそんなに新しいことをやらず、山場を越えられなかった子供もどうにか追いつかせて進級する。

そんなに算数が大事?という訳ではなく、英語は私が中学校から外国語として習ったものと、娘が習っているものでは、やり方が違って当然なので、「ふ~ん、そうなのか」と思ってしまえる。でも算数は万国共通みたいなもので、国によって、まず微分積分から始めましょうなどということはありえない。

そこで突然見方を変えてみる。2003年の資料なので、ちょっと古いが中学2年数学の比較データだと、上位はシンガポール、韓国、香港、台湾、日本とアジア勢が占めている。ところが全く別の出所のデータで申し訳ないが、小学校4年生で算数の勉強が楽しいと答えた子供の割合を見ると、日本、香港、台湾が国際平均値を下回って、下位独占状態だ。まだ方程式も関数も出てきてないだろうに。

この小学4年生のテストで正答率が低い国々が、軒並み「算数楽しい!」国々の上位っていうのも、嬉しいんだか悲しいんだか。

娘の友達が4+3のワークブックを毎日喜んでやっているが、娘も4+3であれば毎日算数は楽しいことだろう。楽しければいいのだろうか。。。

楽しさにおいても先進国の中ではトップのシンガポールでは、どうやっているんだろうね。
author : zukunashi | comments (0) | trackbacks (0)

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