北岸ズクナ師

You can't disappoint me, I can't disappoint me either.
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海外で働く

渡辺千賀さんの所で、

海外で働いている人の体験談募集

On Off and Beyond: 海外で働いている人の体験談募集

をしていて、トラックバック、コメント欄共に、とても楽しく読んでいてワクワクするようなお話が並んでいる。
数エントリー前の「この非国民~!」モードから「少年よ大志を抱け」モードに切り替わったかと思うぐらい、元気が出ますね。
それでもネガティブコメントの方々は「これはうまくいっているほんの一部の人達」という風に受け止めるのかも。そして、それも間違いではなかったりする。

日本が立ち直れないならアメリカだって・・・というコメントを見ると、それを言ったら吹けば飛ぶよなNZは穴場どころではないのですが。

でも、一度海外で働くと、万が一雲行きが怪しくなった時に、他の国へ引っ越すのは、日本から出ることに比べたらとってもハードルが低くなると思う。
とんでもなく借金があったり、スキルが使えないものになってしまっている場合は、他国へ行くどころか日本に帰るのも無理になってしまうので、海外でどう過ごしているかが大事。NZにとても多く、帰りたいのに、帰れない人がそれなりにいたりする。

この場合、「日本でしか暮らしていけない」が「NZでしか暮らしていけない」に差し代わっただけで、相変わらず危なっかしい。子供がいる場合、親の背中を見ている子供への影響も無視できないかも。

オットのところでコメントを書いたが、以下、おまけ。IT系就職にやや偏ったNZ事情。
まず、NZには「日本との架け橋」的な仕事が、他の国に比べるとかなり少ない。なので、日本人であることや日本語ができることが強みになる機会は期待しない方が良いと思う。皆無ではないが、数少ないそういったポジションはあまり空きがでない。

日系メディアのITの求人は一年半にたったのこれだけ

現地系の求人情報を「キーワード JAPANESE」でソートすると、寿司屋や免税店などがひっかかるが、件数はやはりとても少ない。

この少ない中から就労ビザをサポートしてくれる所を探すのは、厳しい。

ところが、この現地系求人欄のカテゴリー別掲載数を見てもらうと、IT系の求人が一番多いのが分かると思う。IT系はエージェントを介した求人も多く、同じポジションをいくつかのエージェントが出している可能性も高いのだが。
(と書いたら、今日、ヘルスケアに抜かれてしまっていた。600以上あったんだけど。)

更にその中を覗いてみると、プログラミング&開発の求人が断然多い

殆どの求人に「働けるビザをお持ちの方」と書いてある。
が、オットが、年中UKだのインドだの北欧だのの応募者とスカイプ経由でインタビューしているように、チャンスが全然ない訳ではない。

というのは、ローカルの人材は「IT+英語」ができると英米豪など、給料の高い国へ行ってしまうことが多く、更にドットコムバブル崩壊後、IT方面の学部へ進学する学生が減ってしまったこともあり、比較的IT系は人材不足だ。何度か書いたが、2001~2002年頃は、技術移民カテゴリーにITスペシャリスト枠があったこともある。当時、他に特別な枠があったのは、スポーツコーチと宣教師だけだった。
「比較的」を太字にしたのは、リセッションの影響は否めないためだ。

話が戻るが、働けるビザを持っていない前提なので、その場合は移民局のACCREDITED EMPLOYERSのリストを見てみる。これも以前書いた気がするが、普通は国内居住者採用が優先なので、現地向けに求人を出して見つかりませんでした-といちいち証明しないと海外の人材を採用できない。
が、このリストに載っている企業は、この工程をスキップできる。オットの勤務先もこのリストに載っているため、上述のようなスカイプミーティングへさくさく進むことができる。現在378社載っている。

リスト内の企業には、自社サイトに求人を出しているところもあるし、連絡先もあるので、CVを送るなりおしかけるなりすることもできる。

オットの勤務先だと、時々大学生がインターンに来ている。インターンは、専門職であれば良い機会だと思うが、単純作業の場合は、「ただ働き」に終わる可能性が高く、あまりオススメできない。

IT系の人は、他の手に職系の人達と同様に、「こんな仕事ができます」と見せることができるので、そういうものを紹介できる状態にしておくと良いと思う。

あと、オットのコメント欄でも書いたけれど、日系企業を検討する際、勝間さんではないですが、「なぜ?」を5回繰り返してみるとからくりが見えてくるかと思う。なぜこの募集?なぜこの集まり?なぜこの対象?なぜこの事業立ち上げたんだ?なぜなぜなぜ?

ただの海外への引っ越しとは言っても、それなりに人生にかかわる大決断なので、日本人だからというだけで信用して、大事な決断の拠り所としてしまわぬよう。情報格差を利用したビジネスが多いので。。。ちょっと老婆心でエントリーを締めくくります。
author : zukunashi | comments (4) | trackbacks (0)

Comments

zukunashi | 2009/05/20 08:20 PM
オットのTB共々、救出いただいたようで、ありがとうございます。自家製ブログとは相性が良くないのかなぁ。

現地職なしで永住権をもらうには、移民局のオフィサーと面接をします。日本在住だと北京に呼ばれることになります。今はどうだか分からないけど、2000年頃、カナダもそんな感じではなかったでしたっけ。友人がシアトル支局の面接に行ったのをおぼろげに覚えています。

やはり企業からジョブオファーをもらっている方が、断然有利ですが。面接だけで永住権もらった人も(数少ない)知っている範囲で数人います。2002年までは書類選考だけでもらえたので、とんでもなく簡単だったんですね。
chika | 2009/05/20 04:35 PM
こんにちは。トラックバックspamフォルダから救い出しました♪とてもわかりやすいエントリ、ありがとうございます。

>情報格差を利用したビジネス
シリコンバレーでもそうです・・・当地の日本語新聞でのエンジニア求人に載ってる給与を見て、同じく当地の米系の会社で働いてるエンジニアの人たちは「ありえない!!」と言ってます。2-3割は安いです。

なお、ニュージーランドは最初から永住権もらってITエンジニアができるらしい、という話をしたら、現在アメリカで働いているけれど、将来永住権が取れなかったときどうしよう、と微妙に不安を持っている人が「それはいい事を聞いた」と喜んでいました。かように、当地でも、「日本に帰るくらいなら、中国・ドイツ・シンガポールそのたもろもろ第三国」と思っている人が結構います。

私ももう都会暮らしはできません・・・・。
zukunashi | 2009/05/20 12:49 PM
心理的バリアー、分かるような気がします。
日本で働くことになったら、歯ぎしりが再発しそうです(日本にいたときはしていたらしいのです)。
たかしま | 2009/05/19 01:55 PM
こんにちは。
僕にとっては、日本に帰って再就職することを考えるより、他の国に行って仕事探すほうが心理的バリアーが少ないです。NZに何かの事情で居られなくなって、日本と第三国、どっちがいい?って聞かれたら後者を選びます。

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