急いでこの国から逃げ出せ!
(4)高齢者が強欲でない(笑)。NZも高齢者の数が増えているので、選挙の得票数に与える影響は大きいと思うが、「子供のいる勤労家庭」への施策を阻んだりしない。WORKING FOR FAMILIES の導入でミドルクラスの子持ちの家庭にも手当が行き届くようになった。 例)年収5万ドルで12歳以下の子供が二人いる家庭には8千ドルの手当。感覚的には500万円の年収で年額80万円の手当。
こんなエントリーを、ほんの1ヶ月半前に書いたのですが、大間違いでした。たまたま私が強欲でない高齢者を見ていただけのことかもしれないです。強欲なんて言うとスゴイ響きですが、次世代以降のために自分の手の中にあるものを手放す気はサラサラない、という感じでしょうか。
Generations X (30-45) and Y (15-30) need to wake up and see the massive inter-generational theft happening before their eyes. Baby-boomers need to be shocked into knowing they are being shortsighted and will end up living in two retirement islands and having to visit their grandchildren overseas. Bernard Hickey writes Gen X and Y a letter. They can imagine it is a long email or text message.
Dear Generations X and Y: leave ASAP - 23 Jun 2009 - Show Me the Money - NZ Herald Blog
日課のようなBernard Hickeyのブログ参りで見つけた記事。Bernard Hickeyがヘラルド紙によせたX世代(30~45歳)、Y世代(15歳~30歳)-2009年現在、へのメッセージでは、世代間泥棒と称しています。
Bernard Hickeyがテレビ出演したときのビデオです。内容はざっとこんな感じ。
急いでこの国から逃げ出せ!
これからの20年で何が起きるか?
2002年以降住宅価格が高騰したが、若い世代は、それ以前にマイホームを購入できたベビーブーマー世代のようにはいかない。
X世代(30~45歳)、Y世代(15歳~30歳)は国を離れよ。希望はない。富を大いに貯えた世代が、政治家に「キャピタルゲイン課税は絶対するな」「自分の持ち家の価値が下がるような政策には一切反対」「んなことするなら、君には投票しない」と言い続けるベビーブーマー世代が、孫の成長を眺められるのは、eメールとFacebookだけ。子供世代は、NZ国内には家を買えないので、イギリスやオーストラリアに行ってしまう。2002年以前にマイホームを購入した世代は、家の価値が倍増した上に、潤沢な年金を受け取る。
20歳から35歳の人達が直面するアンフェアな状況とは
・我々はマイホームを買えない(彼ら(ベビーブーマー世代)は買えた)。
・我々は、大学に行くのも自腹(彼らは国持ち、無料だった)
・我々は莫大なローンを抱えている(彼らにはなかった)。
・で、我々は彼らの年金と医療費をも払わなければならない。
結論として、ベビーブーマージュニアとその下の世代には彼らの親が手に出来たものを手に入れられるという希望はなく、唯一の選択肢はニュージーランドを離れるということである。
数の力で勝るベビーブーマー世代が政治をコントロールしているので、状況が変わる兆しは全くない。現在の首相も蔵相も1961年生まれ(48歳)(=逃げ切り世代)。
娘のキウイ友達の親は、「この子が大人になる頃には、家など買えないだろうから」と、その子のためにシティのマンションを買って、今はテナントに貸している。その親は40代後半、持ち家のローンは終わっている。
スイミングクラブで、昨今の低金利でクラブ財政が厳しくなってきて、会費を上げようか($3→$5/回)という話し合いになった時、ある年金受給者が「自分たちの老後用の貯えも低金利で煽りを受けている」と発言した。その人は本当にとてもいい人でお世話になっているのだが、実は市内のゴールデンマイルと呼ばれる高級住宅地に住み、アウディを乗り回している。2ドルぐらい余計に払えないなんてことはないと思われ。
給与水準がNZより高い国で稼いだお金をたっぷり持ち込んでいる一部の移民や、逆に難民として来た人達は別として、確かに私の周囲では主たる稼ぎ手が40歳以上の家庭では、特に一山当てたり、際だった高所得でなくても、持ち家のローンは終わっていて、投資物件の一つや二つを貸しに出している。
それに対して、主たる稼ぎ手が30代の家庭は、就職後、学生ローンの返済が始まり、上の世代の賃貸物件のローン返済をしてあげながら貯金をしていたら、頭金が貯まる頃にはすっかり住宅価格が上がっていて、マイホームを手にしたはいいが、下手すると定年まで馬車馬のように共稼ぎをして、ようやくローン返済、なんて人達もいる。
どちらも普通に真面目に働いている人達なのに、えらい違いですね~。
zukunashi家としては、
・年金支給開始年齢引き上げ
・年金支給額減額もしくはなし
・消費税増税
・輸入品価格高騰
・高金利時代再来
・Kiwisaverの政府積立分もX世代以降には、長期に渡る恩恵なし(いずれなくなる)
等々、近いものから遠いものまで、予想されるX世代以降への数々のしわ寄せにつぶされないよう、いろいろ考えますよ~。えぇ、物事の上っ面しか読めないzukunashiですが、オットは全く無関心な領域ですからねぇ。
ひとまず、ギリギリ家計風に間貸しなんかもして、家計に合法的にドーピングして、オットが40歳になるまでに住宅ローン完済。高金利時代の再来で溺れないように。
これは、日本にあのままいたら無理だっただろうなぁと思う。
あれ?これって、Bernard Hickeyの提案そのままだねぇ。日本の実家にいる親達は、孫の成長を写真や動画でしか見られないのね~。
急いでその国から逃げ出せ!?
Comments
そうなんですよね。NZを逃げ出せというのは簡単なのですが、「じゃ、どこへ?」ということになると、英豪ぐらいしか話題に上がらず、でも英豪ならマイホーム買ってもローンがきつくないのか、というと全然そんなことないって感じですよね。
最近のNZの若い人達は(オバサン的口調だなぁ)、学生ローンが導入されたせいか、若いうちから妙に借金慣れしている上、親の羽振りがどんどん良くなるのを見ながら成長してきたので、貧乏ったらしいものは持ちたがらないこともあったりで、住む国を変えるぐらいでは解決しそうにない感じがすることがあります。
確かに、今のNZでは、若い世代が家を買うのも難しいんでしょうし、買ってもローンがきついし、上の世代みたいなCapital Gainも、あまり期待できないでしょうし・・・
NZを逃げ出しても、先進国はどこも似たような状況だと思いますし、なかなか難しいですよね。住む国を換えるよりも、長期の資産戦略を考えて、実践していくしかないのかも。
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