格差社会 富の再分配 NZ編
NZ暮らし | 2007.02.08 Thursday 11:29
Up to 15,000 primary pupils will start the new school year today on empty stomachs, says a charity that gives food to hungry children.
新学期が始まった昨日のNZヘラルド紙のトップ記事が上の内容。小学生の1割強の子供達が朝食なしで登校している-という貧困問題を取り上げた。
その後、これとかこれといった記事が続いて、ここ2日間のホットなトピックとなっている。
NZでは、所得や家族形態等に応じて補助金がもらえる。高所得の人は困ってないにしても、ミドルクラスの人たちは税率は高いわ補助金はもらえないわで大変だった。そこで労働党は昨年4月から補助金をもらえる層を広げた。
北岸市内で両親+12歳以下の子供2人の4人家族。持ち家で週200ドルのローン返済中という条件で試算してみよう。
A.所得が4万ドルの家庭
(本日の為替レートだと336万円相当だが、以前書いたようにより実感に近い400万円と思って下さい)
税引き後 31930ドル
住宅手当 + 1248
児童手当 + 8060
手取りの合計は、41238ドルと、税引き前の給料からUPします。
B.所得が6万ドルの家庭
税引き後 45330ドル
住宅手当 なし
児童手当 + 4160
手取りの合計は、49490ドルになり、年収4万ドルの家庭と8252ドルしか違いません。
C.所得が10万ドルの家庭
(6 digit playerと称されることがあるので、日本で1000万円稼ぐ人と同じように、高所得の部類に入ります。)
税引き後 69730ドル
住宅手当 なし
児童手当 なし
手取りの合計は、69730ドルです。両親のどちらかが10万ドル稼いでいる場合は余裕のヨッちゃんなのですが、もしフルタイムの共稼ぎの場合、託児所だのアフター・スクール・プログラムだのホリデー・プログラムだののコストが必要となってきて、そういうのを引くと6万ドル程度になってしまいそうです(これにも微額の補助がありますが)。2人でフルタイムで働いても年収6万ドルの家庭と1万ドル程度の違いしかないし、年収4万ドルの家庭とも2万ドル程度の違いしかないのはがっくりかもしれません。まぁ、その1万ドル、2万ドルの違いはA、Bから見たら大きいのですが。
でも年収10万ドルの家庭から不平不満を聞くことは今のところないです。人間が出来ている?忙しくてそれどころではない?
こうして所得に倍ほどの違いがあっても、勤労家庭であればAやBの家庭でもそれなりに子育て資金を得られます。
以前、日本にいた頃に見た番組なので4年以上前になりますが、シリコンバレーで地価が上がり、掃除夫のような専門的な技能を必要としない職業の人たちが住めなくなり、街角にゴミが散らかっている映像が流れました。
結局のところ、高いスキルを必要とする職種の人たちだけでは暮らしていけないので、単純労働や人のやりたがらない仕事をする人たちが必要です。なので、その人たちがその地域で暮らし続けていけるよう、それなりのサポートをしていくわけです。またそうすることで治安面にも効果アリ。
これまでは失業者が職探しをしなかったり、犯罪に走ったり(もちろん今もいますが)するケースが多かったけれど、空前の低失業率の今、失業者でい続けることのメリットは減った。
昨年4月から「子育て中の勤労家庭」により手厚いサポートをするようになったのは、とても共感できるし、この国が重点を置いて考えてくれていることがよく分かり、嬉しい。
うちは子供1人で半共稼ぎ状態なので、手当の対象にならないけれど、このシステムには概ね賛成。以下の点を除いて。。。
今朝のラジオで、「朝食を食べずに学校に来ている子供のうち、どれだけの家庭にSKY Dish(衛星放送受信用の円盤型のアンテナ) があることか」とパーソナリティが言っていた。本当にひもじい思いをしている家庭もあるが、せっかくもらった補助金で衛星放送でラグビー観戦をしたり、ひどい例だとアルコールやドラッグに使ってしまう親もいて、有効に活用されていないこともある。まだ子供に現物支給した方がいいのかも。
A.所得が4万ドルの家庭
(本日の為替レートだと336万円相当だが、以前書いたようにより実感に近い400万円と思って下さい)
税引き後 31930ドル
住宅手当 + 1248
児童手当 + 8060
手取りの合計は、41238ドルと、税引き前の給料からUPします。
B.所得が6万ドルの家庭
税引き後 45330ドル
住宅手当 なし
児童手当 + 4160
手取りの合計は、49490ドルになり、年収4万ドルの家庭と8252ドルしか違いません。
C.所得が10万ドルの家庭
(6 digit playerと称されることがあるので、日本で1000万円稼ぐ人と同じように、高所得の部類に入ります。)
税引き後 69730ドル
住宅手当 なし
児童手当 なし
手取りの合計は、69730ドルです。両親のどちらかが10万ドル稼いでいる場合は余裕のヨッちゃんなのですが、もしフルタイムの共稼ぎの場合、託児所だのアフター・スクール・プログラムだのホリデー・プログラムだののコストが必要となってきて、そういうのを引くと6万ドル程度になってしまいそうです(これにも微額の補助がありますが)。2人でフルタイムで働いても年収6万ドルの家庭と1万ドル程度の違いしかないし、年収4万ドルの家庭とも2万ドル程度の違いしかないのはがっくりかもしれません。まぁ、その1万ドル、2万ドルの違いはA、Bから見たら大きいのですが。
でも年収10万ドルの家庭から不平不満を聞くことは今のところないです。人間が出来ている?忙しくてそれどころではない?
こうして所得に倍ほどの違いがあっても、勤労家庭であればAやBの家庭でもそれなりに子育て資金を得られます。
以前、日本にいた頃に見た番組なので4年以上前になりますが、シリコンバレーで地価が上がり、掃除夫のような専門的な技能を必要としない職業の人たちが住めなくなり、街角にゴミが散らかっている映像が流れました。
結局のところ、高いスキルを必要とする職種の人たちだけでは暮らしていけないので、単純労働や人のやりたがらない仕事をする人たちが必要です。なので、その人たちがその地域で暮らし続けていけるよう、それなりのサポートをしていくわけです。またそうすることで治安面にも効果アリ。
これまでは失業者が職探しをしなかったり、犯罪に走ったり(もちろん今もいますが)するケースが多かったけれど、空前の低失業率の今、失業者でい続けることのメリットは減った。
昨年4月から「子育て中の勤労家庭」により手厚いサポートをするようになったのは、とても共感できるし、この国が重点を置いて考えてくれていることがよく分かり、嬉しい。
うちは子供1人で半共稼ぎ状態なので、手当の対象にならないけれど、このシステムには概ね賛成。以下の点を除いて。。。
今朝のラジオで、「朝食を食べずに学校に来ている子供のうち、どれだけの家庭にSKY Dish(衛星放送受信用の円盤型のアンテナ) があることか」とパーソナリティが言っていた。本当にひもじい思いをしている家庭もあるが、せっかくもらった補助金で衛星放送でラグビー観戦をしたり、ひどい例だとアルコールやドラッグに使ってしまう親もいて、有効に活用されていないこともある。まだ子供に現物支給した方がいいのかも。
Comments
Comment Form
コメント投稿についてのメッセージ。不要でしたら削除して下さい。
このように複数行を記述する時は、改行して続けて下さい。