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Re: 苦手な英語

英語に対しては激しい劣等感を持っていて、ずっとどうしても「やらされている」印象を根強く持っていました。

その「やらされている」感覚を、英語はコミュニケーションの方法のひとつで「世界観 (というと大げさですが) を広げてくれるツール」であると自分の中に落とし込むことができるかどうかが、私にとってポイントだったような気がします。

もっとも「世界観を広げてくれる!」といきなり悟りを開いたように認識できたわけじゃありません。

ニュージーランドへの移住を決意した後、マンツーマンの英会話レッスンを受けるようになったのですが、そこで「自分の話した英語が相手に通じた」という、ちんまい経験を何度か繰り返して段々と「英語というのはツール」なんだなと認識できるようになりました。

IELTS の総合スコアで 5.0 を超えるという具体的な目標があったのも良かったのでしょう。幸いなことに、その目標も (今にして思えば)「その当時の自分が精一杯背伸びをすればなんとか達成できる」という絶妙なレベルでした。

教室の外に出て日本語をしゃべると、その textbook style は日本人に笑われたもの

日本語を学んだアメリカ人が語る、日本人が英語が苦手な理由 @ ArtSaltのサイドストーリー

日本にいた頃は、英会話レッスン・英語の授業・英語の試験など「さぁ英語を話しましょう」という場でしか英会話の機会がありませんでした。先生もこちらのレベルを知っているので「笑われる」という機会は皆無といってよいでしょう。

ニュージーランドに来てから就職活動をしましたが、「あなたの英語のレベルでは (就職は) 無理」と何度かはっきりと言われたことがあります。日本語を話す外国人は少数ですが、英語はそうではないので、笑われる以前という感じでしょうか。

就職してから私の英語が笑われたことは何度かあります。印象に残っているのは……

  • 「おそらくそう」というニュアンスのつもりで「maybe」と言ったら「maybe!!!???」と笑いながら返されました。「maybe」だとかなり自信がない印象を与えるようで、それ以後「probably」を使うように……。

    最近では「could be」「should be」「presumably」「probably」「surely」「maybe」など何となく使い分けるようにしています (何となくってところが頼りないですが)。

  • 書類が束になったアイコンを指して「like a pile」と書いたら笑われました。pile だと乱雑に積み重ねた「書類の山」のような印象があるようで、私のケースだと「like a stack」といった方がよかったようでした。

でもこのような経験から得たものがあります。学校の教育だけではじゅうぶんではありません。私は教室から外に出て日本語を聴き、話す機会をつくりました。変な誇りを捨て、バカなことをしゃべろうとしました。笑われようとしました。特に最初の数年間は。笑われる不快感は重要ではなく、日本語を話す訓練が重要なのだ、と気づいたのです。

日本語を学んだアメリカ人が語る、日本人が英語が苦手な理由 @ ArtSaltのサイドストーリー

基本的に一杯一杯なので、笑われようとしたという余裕もなかったような気がします。

ただ、伝わらないと仕事にならないという危機感みたいなのはあって、そういう意味では英語にこだわらず伝えようとしたというのはあったかもしれません (例えば、図を使ってみたり、コードを見せたり……)。

「恥ずかしさを克服しよう。最初のうちは間違ってもいいからバンバン英語をしゃべり、書きまくろうぜ!」ってことだよ。

日本語を学んだアメリカ人が語る、日本人が英語が苦手な理由 @ ArtSaltのサイドストーリー

うちの会社は色んな国の人がいて、むしろネイティブの方が少なかったりするぐらいの勢いです。そういう環境で皆が英語を使うので、多少の英語力の違いは全然意識されません。

ネイティブじゃないんだから多少駄目なのは別に構わない (開き直りとも言う)。

でもやっぱり量をこなすのは効きます。就職してからというもの、基本的には毎日何かにつけて英語に数時間単位で触れるようになりました。

まだ、ミーティングなど英語に集中する必要があるとかなり疲れはしますが、以前に比べて、(英語に対する) 恐怖感や劣等感は薄らいでいるような気がします。

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