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遠征先での業務にどの端末を持って行くか問題

前口上

2023 年 11 月末あたりから 2 ヶ月ほどかけて、ニュージーランド→アメリカ→日本→ニュージーランドと長期間に渡った移動がありました。滞在期間中、 日本のオフィスに通勤するのも含め、多くの時間、普段通りに業務を行っていました。

今回の移動では、業務端末である MacBook Pro M1 13inch の携行は必須です。MacBook Pro(1.42kg)携行を前提に、サブマシンとして何を持ち運ぶか……。候補は以下の通り:

ちなみに MacBook Pro の携行が不要なら、その代わりに MacBook Air を携行するのが、スペック的にもベストです(重量も 0.16kg ほど稼げます)。

実のところ、今回の旅行前に ROG Ally を購入する予定ではなかったので、最初は前者 3 つが候補でした。

長期旅行での携行端末選定 - iPad Pro

iPad Pro を携行した場合、MacBook Pro のモバイルモニタとして利用しつつ、個人宛のメールなどを処理する端末として使う想定になるでしょう。

iPad Pro はメインマシンのサイドカーduetを利用することでマルチモニタ環境を構築できます。

  • MacBook Pro 13inch M1 : 1.4kg
  • iPad Pro 10.5 : 0.47kg
  • Apple 70W power adapter : 0.16kg

写真 : MacBook Pro + iPad Pro

キーボードは迷うところですが、 iPad 携行の場合は持ち歩かない気がします。計 2.03kg になり、今回紹介する組み合わせでは一番軽量になります。

ただし、iPadOS 単体で本格的な開発業務を行うのはまだ難しいと思っています。頑張れば開発環境を構築することもできるかもしれないですが、そのための調査やセットアップする時間的余裕がありませんでした。

また、Windows 環境がないのも懸念です。Windows 環境を手元に置いていくのは、開発観点でもエンターテイメント観点でも重要なポイントだと思っています。

Mac マシンが Apple Silicon 化される前は Parallels を使って Windows 環境を手元に置いていました。Apple Silicon でも Parallels は動作しますし、Windows 環境を整備することは可能です。

ただ、Apple Silicon 化された時期と同じぐらいにサブマシンとして Windows マシンを手元に持つようになったので、あえて仮想環境で Windows を持つ必然性が薄れてしまい、整備していませんでした。

長期旅行での携行端末選定 - MacBook Air M2

MacBook Air を持ち運ぶ場合、組み合わせとしては、先の iPad Pro を単純に MacBook Air M2 で置き換えたものになります。

同じ macOS のラップトップマシンということで、MacBook Air は個人用作業、MacBook Pro は業務作業という分担はあるものの、どうしても MacBook Pro と作業適用範囲が重なってしまって、冗長感が強くなります。

  • MacBook Pro 13inch M1 : 1.4kg
  • MacBook Air M2 : 1.24kg
  • Apple 70W power adapter : 0.16kg

写真 : MacBook Pro + MacBook Air M2

単純に MacBook Air と iPad Pro の差分が現れ、計 2.8kg ほどになります。

macOS 同士なので、ユニバーサルコントロールやサイドカーなどの連携は便利に利用できるとは思いますが、iPad Pro を携行する場合と同様、やはり Windows 環境がないのが懸念です。

長期旅行での携行端末選定 - ROG Flow X13

Windows 環境持ち運びという点を重視すると、先日まで個人用メイン端末として使っていた ROG Flow X13 の携行が考えられます。2-in-1 マシンなので、タブレットにもなり機内などでメディア端末として便利だったりします。

  • MacBook Pro 13inch M1 : 1.4kg
  • ROG Flow X13 : 1.35kg
  • ASUS 100W power adapter : 0.34kg

写真 : MacBook Pro + ROG Flow X13

手持ちのラップトップでは一番重い組み合わせで、計 3.1kg ほどになります。

ROG Flow X13 は付属の専用充電器以外では 100 W 給電として認識しないという制約があります。MacBook Air M2 と ROG Flow X13 では 100g 程度の差なのですが、持ち運べる電源アダプタの制約のため、 400g ほどの差になってしまいます。

想定した組み合わせの中では重くなってしまうのですが、カバーしている作業範囲が広いので、ROG Ally 購入前の検討では MacBook Pro と ROG Flow X13 を携行する予定でいました。

長期旅行での携行端末選定 - ROG Ally

これが ROG Ally 購入で一変します。

何より本体重量が軽い。

ROG Flow X13 は、ディスクリート GPU 搭載したゲーミングラップトップというカテゴリーの中では最軽量とも言えるマシンですが、それでも 1.35kg あります。

それに対し、PC というよりゲーム端末然としている ROG Ally は 0.61kg で ROG Flow X13 の半分以下の重量です。

  • MacBook Pro 13inch M1 : 1.4kg
  • ROG Ally : 0.66kg (スタンド込み)
  • Apple 70W power adapter : 0.16kg

この組み合わせで計 2.22kg になります。

ROG Ally はフル規格 Windows が利用できますし、手持ちマシンの中では、ほぼ最速のパフォーマンスを誇ります。iPad Pro と違って、普通に開発業務もこなせる端末です。

ただ、きっちりした作業を行うには画面が小さすぎ、ソフトウェアキーボードの常用は辛いので、キーボードを携行する必要がありそうです。

  • MacBook Pro 13inch M1 : 1.4kg
  • ROG Ally : 0.66kg (スタンド込み)
  • Apple 70W power adapter : 0.16kg
  • X1 slim keyboard : 0.3kg

これで計 2.52kg になりますが、 MacBook Air M2 携行時と比べてもまだ軽い。

さらに ROG Ally でしっかり作業を行うことを想定して、モバイルモニタを利用することを考慮します。

  • MacBook Pro 13inch M1 : 1.4kg
  • ROG Ally : 0.66kg (スタンド込み)
  • Apple 70W power adapter : 0.16kg
  • X1 slim keyboard : 0.3kg
  • 2K 13inch mobile monitor : 0.64kg (カバー込み)

写真 : MacBook Pro + ROG Ally

キーボード・モバイルモニタを加えると、計 3.16kg になってしまい、ROG Flow X13 携行とほぼ同じになってしまいます。ROG Flow X13 を ROG Ally に変えて軽くなった分をモニタ・キーボードで埋めている構図です。

ただ、モバイルモニタ・キーボードは ROG Ally 専用ではないので、MacBook Pro 環境も強化することができます。また、ROG Ally での小さい画面でも作業をできないこともないので、モバイルモニタを諦める選択すれば、635g ほど軽量化も可能です。

という訳で今回の長期旅行では、この布陣で向かうことにしました。

共通携行品

これまでは MacBook Pro を軸にサブマシンとして何を携行するかという観点で述べてきましたが、マウスやモバイルバッテリーなど、どの組み合わせでも変わらず携行する周辺機器があります。

  • MX Anywhere 3 : 96g
  • モバイルスタンド : 66g
  • モバイルバッテリ llano PBL1 20000mAh : 355g
  • ヘッドフォン WH-1000XM2 : 402g (ケース込み)
  • イヤフォン AirPods : 58g (ケース込み)
  • イヤフォン QE200 : 42g (ケース込み)
  • ケーブル各種 : 計 109g
  • Novoo USB-C HUB : 51g

写真 : 共通携行品・バッテリ、ヘッドフォンなど

バッテリーとヘッドフォンで半分以上の重さを占めるのですが、計 1.2kg ほどあります。

ペアリングし直しが面倒だったりするので、ワイヤレスヘッドフォン・イヤフォンは複数持って行きます。飛行機内や電車では、ノイズキャンセルが優秀な WH-1000XM2 を重宝します。

モバイルバッテリーは 65W 給電が可能なものを新調しました。ちょっと重めですが、 20000mAh クラスでは軽いと思います。

まとめ

特に飛行機での移動がある旅行では、携行品の重量を抑えるのは重要なポイントで ROG Ally を購入したことで、選択肢の広がりを感じます。持ち運ぶ充電器・マウス・キーボードなど工夫できる余地はまだありそうです(まぁ、削減できても 100g とか程度で、誤差の範囲かもしれませんが)。

一方で、ちょっと面倒になってしまう部分もあります。

ラップトップ PC の場合、モニタ部分を広げれば、そのまま作業環境になります。ROG Ally で「作業」を行いたい場合、ラップトップ PC と同等の環境にするには、スタンドを広げ本体を立てて、キーボードを用意、モニタを取り出して接続するなど最低限必要な作業が相応に増えてしまいます。正直お手軽感はなくなります。

メディアデバイス・ゲーム端末として利用する場合はキーボード・モニタを持ち出す必要はないので、その辺を状況に応じて使い分ける感じになりそうです。

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Windows 11 を使い始めました

[図] Windows 11 デスクトップスクリーンショット

昨年 11 月末頃、 Windows のデスクトップマシンを購入しました。

購入したマシンにプリインストールされていたのは Windows 11 だったので、そのまま Winodws 11 を使っています。

デュアルブートにして Ubuntu マシンにしようかとも思ったのですが、WSL (Windows Subsystem for Linux) があるかと思って、とりあえず保留にしています。

Windows 11、 散々な評価も見かけたのですが、とりあえずこれまでのところ、特に悪い印象はないです。とは言え、まぁ Windows 10 のままでも支障はないという気がしなくもない……。

[図] Windows 11 設定スクリーンショット

「設定」はとても今風というか、ウェブアプリによく見られるサイドバーメニュー形式に変わりました。個人的には、使い勝手は向上したと感じていて、これだけでも Windows 11 がよいなと思うポイントだったりします。まだコントロールパネル残っていたりしますが。

[図] 中央寄せになったタスクバーからスタートメニューを開いているところ。

デフォルトでアイコンなどの表示位置が中央寄せになったタスクバー、どうなんだろう?と思っていたんですが、RoundedTB というユーティリティアプリを導入すると全く気にならなくなりました。見た目や使い勝手が一層 macOS に近くはなってしまうので、その辺がちょっと気にはなりますが。

Windows 11 利用とともに使い始めたアプリ

以下は Windows 11 利用とともに使い始めたアプリ群ですが、 Windows 10 でも導入可能なので、 Windows 11 だからどうという訳ではありません。

Windows Terminal

Windows Terminal がなかなか良い。

いわゆるターミナルアプリで、Windows 11 にはプリインストールされてました。PowerShell / コマンドプロンプトの代替ってだけじゃなくて、 WSL 環境用のターミナルもサポートしています。

というか、これオープンソースなんですね。ちょっとびっくり。

PowerToys

PowerToys が壮絶便利です。

むか〜しからあったと思うんですが、いつの間にかオープンソースになっていて、キーボードカスタマイズなどもサポートしてました。

以前はかざぐるマウスなどのサードパーティユーティリティ使っていたのも Microsoft 謹製のアプリでできてしまう。

PowerToys 利用して mac 風なキー割り当てにしちゃうことで、後述するキーボード共有している際の違和感をかなり解消することができています。便利。

Barrier

Barrier を使って、 mac mini に繋がったキーボードを三台の PC で共有しています。

概ね良好に動作しています。Windows でインストーラなど起動した際、管理者権限問われるタイミングなどで共有が切れてしまったりすることもありますが、挙動が予測はできるので、そこまで嫌な挙動ではないです。

クリップボード共有の機能があるんですが、特にmacOS - Windows 間のクリップボードの共有が不安定。使えれば便利程度なので、そこまで困っていないです。

これまでは基本 mac マシンのみだったので、teleport というアプリを使っていましたが、Windows 非対応なので、Barrier に乗り換えました。三台 PC (macOS x 2 + Windows) の並行利用が違和なく可能になっています。

Mailspring

メーラーは Mailspring を使ってみることにしました。

私自身は Microsoft の標準メール割と使いやすいと思っていたりはするんですが、Mailspring はオープンソース かつ React アプリなので、中身にちょっと興味があって使ってみることに。

ただ、まだ Windows 環境でうまくビルドできなくて、ビルド自体はちょっと挫折気味なんですが……。

スレッド表示をオフにできなかったり、メールボックスリスト・メールリスト・メールプレビューそれぞれのペーンのサイズを覚えてくれなかったり、いくつか仕様変わって欲しいなぁと思う部分があったりはしますが、こちらも概ね不満なく。

Brave

ウェブブラウザ、 Edge がまんま Chrome なので、そのままでも良かったんですが、Brave が気になったので、Brave をメインブラウザとして使ってみることにしました。

まぁ、私の使い方では Chrome / Brave / Edge / Firefox / Safari どのブラウザでも使い勝手の面で大きな違いがないことは分かりました。

Bing Wallpaper

デスクトップピクチャ、いわゆる壁紙は、最近では標準のままで使うことが多いのですが、実機の方には Bing Wallpaper をインストールしてみました。

ブラウザの新規タブウィンドウには Momentum という機能拡張使ってランダムな写真楽しんでいるんですけど、同じように Windows のデスクトップも日替わり壁紙にしてみることに。なかなか楽しい。

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日本から戻ってきました (2021 年)・後編

[写真]滞在した部屋からの眺め

諸般の事情で、 2021年3月からおよそ2ヶ月、日本に帰国していました。先日ニュージーランドに戻っています。前編からの続きです。

状況が状況だけに、お知らせしても会うことはできないのがほとんどだと思い、今回、周知は限定的にしていました。

滞在初日〜

ホテルに着いたらチェックイン。ここでも一人ずつ手続きしますが、NZDF (NewZealand Defence Force - つまりニュージーランド軍) の軍人さんらが見張っていて、相互の距離などチェックされています。

到着後、24 時間以内に最初の PCR 検査、その後 3 日目と 12 日目に PCR 検査を受けて、計三度全て陰性なら晴れて 14 日目に隔離施設から退出できます。

ホテル到着は 23 時過ぎていたので、その夜は何もなくそのまま就寝。

ホテルはスカイタワーの近くで、オークランド市内でも中心部に近いところと言って差し支えないでしょう。自由に外出できるわけじゃないので、中心部かどうかは正直あんまり関係なかったりします。

室内にエアコン設備ありましたが、特につけていなくても室温は 22 〜 23 ℃に調整されていて、結局滞在中にエアコンを利用することはありませんでした。

ブルーバンド

日本では入国時での成田空港と渡航前の検査で、二度 PCR 検査を受けましたが、どちらも唾液を採取する形式でした。

ニュージーランドではスワブ、つまり鼻に長い綿棒突っ込んで粘膜から検体を採取する形式になります。ちょっと苦手。

到着翌日に検査を受けて、その翌日(到着の翌々日)には結果が出て、陰性の証明であるブルーバンドをつけてもらいました。

ブルーバンドをもらうと、散歩ツアーに参加したりできます。バスで屋外の決められた敷地に移動して、敷地内を散歩したり休んだりできるようなんですが、私は結局一度も利用しませんでした。

[写真]陰性証明になるブルーバンド

ご覧の通り、少々頼りないです。実際滞在中に一度切れてしまって、交換してもらいました。

なお滞在中は、最終日を除いて、毎朝、部屋ドアのところまで看護師がやってきて「ヘルスチェック(自覚症状の確認、検温)」を行います。最終日だけ退出の 2 時間ほど前に最後のヘルスチェックを行いました。ここで何もないと判断されれば、無事退出できます。

到着翌週〜

到着したのは金曜日で、週末を挟んで週が変わりましたが、なんせ移動が激しく制限された隔離生活、正直なところ曜日の感覚はあまりありません。普段もリモートワークなので、隔離中も基本的には普通に仕事していました。

最初の週末の食事は私が頼んだものではなく、適当に選ばれたもの。週末 Google Form に回答して、週明けからの食事をオーダーします。

食事そのものは基本そんなに不満はなく、美味しいといって良い食事が多かったと思います。

[写真]隔離施設での食事

写真で抜けてしまっているのは、単なる撮り忘れ。朝、抜けてしまっているのが多いんですが、前の週と同じだったりするので撮らなかったのもあります。

ただ、容器などの兼ね合いもあるのでしょう、どうしても「えさ感」を感じてしまい、正直なところ、途中からは個人的に食事を楽しい〜と堪能するような感じはなかったと思います。何を食べるかも重要ですが、誰とどう食べるかってのが重要だな、と痛感しました。

ちなみに隔離中、アルコールは摂取していません。頼むことは可能でしたが、追加コストになるし、一人で飲んでもなぁということで、飲みませんでした。

食事の量は特に何も指定しないとちょっと多め。二週目からは「少なめに」と指定してちょうど良い量になったと思います。

[写真]隔離生活残り一週のお祝いケーキ

こんな感じでケーキをサプライズで配ったり、ホテル側も色々工夫してはいます。

〜隔離終了まで

ホテルフロントはフェンスで仕切られていて、前述した通り、ニュージーランド軍が 24 時間体制で警護しています。ただ、家族からの差し入れやフェンス越しでの面会は一応可能で、隔離期間中、家族とは一・二度フェンス越しに対話できました。

隔離中、部屋の中にスタッフが入ることはなく、掃除も行われません。シーツ・タオルの替えなどはもちろん頼めば可能。洗濯は専用の袋に入れておくとやってもらえます。ゴミは毎朝ドア前に出しておけば回収してもらえました。

移動が激しく制限される生活だとどうしても運動不足になりがち。仕事もデスクワークだったので、座りっぱなしの状態にはならないよう心がけました。また、差し入れでリングフィットも持ってきてもらったりも。

コロナ禍になる前からリモートワーク中心の生活にシフトしていて、その点で日本滞在中も隔離生活中も普通に仕事がこなせたのは良かったと思います。隔離生活中、仕事なかったらもっときつかったと思います。

ワクチン行き渡って、もっと気軽に行き来できるようになって欲しいなぁと切に思った、この二ヶ月でした。

[写真]隔離生活、最終日の朝

おまけ・今回の隔離生活で美味しかった食事ベスト3

前述の通り、食事自体を楽しむ〜って感じにはならなかったのですが、いただいた食事自体は期待していたよりも美味しいと素直に感じたことをここに表明しておきます(笑)。

3. チキン照り焼き丼

[写真]チキン照り焼き丼

2. チキンコルマ

[写真]チキンコルマ

1. エビミゴレン

[っ写真]エビミゴレン

こうして並べちゃうとやっぱりアジア系の食事ばかりになってしまうのはしょうがないか……。

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日本から戻ってきました (2021 年)・前編

[写真]成田空港にて PCR 検査を待つ

諸般の事情で、 2021年3月からおよそ2ヶ月、日本に帰国していました。先日ニュージーランドに戻っています。

状況が状況だけに、お知らせしても会うことはできないのがほとんどだと思い、今回、周知は限定的にしていました。

日本へ

コロナ禍の状況だったので、しばらく帰省する予定はなかったのですが、諸般の事情で帰省することに。こんな状況なので、オークランド空港は免税店・飲食店どこもほとんどやっておらず、閑散としていました。

[写真]閑散としたオークランド空港の様子

機内も人がまばらで、こんなに空いている飛行機に搭乗したのは初めてかも。

[写真]とある日のニュージーランド航空成田行き便

日本への帰国の際にも、渡航前 PCR 検査を行う必要があり、空港から滞在先までは公共交通機関は利用禁止、帰国後二週間は滞在先で自己隔離という生活を強いられました。

ただ、2021年3月の時点では、隔離の管理について、正直なところ徹底されているという言い難い感じでした。

今回、実家に滞在しましたが、二週間、同居人である父親には二階に上がってこないようお願いし、顔を合わせないという生活をしていました。

ちなみに日本への帰国の際には、

  • 渡航前 PCR 検査 (72 時間以内)
  • 空港で PCR 検査 (前掲の写真参照)
  • ハイヤーで滞在先へ移動
  • 滞在先での二週間隔離

というプロセスが必要でした。

というのが、およそ二ヶ月前。今回は日本からニュージーランドへの帰国がメインのお話です。

ニュージーランド入国まで

ニュージーランドでは、渡航前 PCR 検査はもちろん必要ですが、入国後、指定された隔離施設(ホテル)に二週間滞在も必要になります。

隔離施設に入るためにはバウチャーが必要になります。今は多少改善されたかもしれませんが、当時は予約が大変で、妻が予約サイトに張り付いて、どうにか確保できました。ちなみに有料で日本円にして 20 万円以上かかります。

今回は、シンガポール経由でニュージーランド入りしました。羽田空港 → シンガポール・チャンギ国際空港 → オークランド空港と移動。

東京は緊急事態宣言が出ていて、まだ解除されておらず、飲食店は 20 時までの営業を強いられてました。羽田空港も例外ではなく、19時過ぎてしまうと全くお店がやっていない。20時に閉めるために、その前にラストオーダーにしてしまうため、入店できないお店がほとんど。

唯一 19 時以降でも注文受け付けていたのは茶寮 伊藤園でした。

[写真]シンガポール行きゲート前の様子

セキュリティを通過したあと、通常なら免税店でウィンドウショッピングしたりするんですが、とにかく店がやっていない。唯一空いていた店舗で、隔離生活中に食べるスナックなどを少量ながら確保。

シンガポール空港では、トランジットの旅行者は指定されたエリアに移動します。出発 1 時間前にゲートに移動しますが、その際も間隔を空けた列になって移動となり、エリア外で自由な移動は一切できないよう管理されてました。

[写真]シンガポール・チャンギ国際空港トランジットエリアの様子

そんな感じでオークランド空港に到着するのですが、まず飛行機からは空港施設にすぐに入れません。

駐機した場所からバスで空港の隅に移動して、そこから入国手続きなどを行います。狭い一方通行な経路を通って、入国審査・簡易なヘルスチェック(渡航前 PCR 検査結果の確認、自覚症状の確認、検温など)・税関/検疫を行いました。

税関を抜けると、バスの待機場になり、そこで一人ずつ(家族連れなどは家族ごと)バスへ案内されます。隔離施設に指定されたホテルは移動直前まで分かりません。オークランド以外の都市になる可能性もありましたが、今回私たちシンガポール航空の乗客は、全て同じオークランド市内のホテルに指定されました。

オークランドでない可能性もあるらしいです。

[写真]隔離施設のホテル行きバスの中

ちなみに預け荷物はホテルまで一切触れることありませんでした。同じ便に乗った旅行者は全員同じホテルに移動するみたいで、預け荷物もバスに積み込まれていました。

[写真]預け荷物は一切触れることなくバスへ

二週間の隔離生活が始まりました。……後編に続く

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2020 年に入手したガジェットの個人的なまとめ

2020 年も残すところ、あとわずかとなりました。

今回は今年入手したガジェット(?)を振り返ってみたいと思います。

……というのを10年前にやっていたので、10年ぶりにやってみようかと。今年は色んな事情で大物が多いです。

ASUS VivoBook X412FA

[写真] ASUS VivoBook X412FA

入手時期
2020.01
メーカー
ASUS
種類
ラップトップ PC

向こう三年は困らないスペックということで選んだ娘用に選んだマシン。

判断基準は人それぞれだとは思いますが、

  • CPU : Intel Core i5
  • メモリ : 8GB
  • SSD : 256GB
  • ディスプレイ : 14inch fullHD

というスペック。SSD容量は若干不安ですが、MacBook などと異なり、自力での換装が可能(そのためのパーツが付属している)なので、当面大丈夫という印象を持っています。

購入した時期がよくて、ほぼ底値で購入することができました。

今同程度のスペックのマシン探しても、日本円にして 15K 円以上高いようです。

娘用なので、私は普段使うことはないのですが、とりあえず日頃から使ってくれているようです。

ちなみに ASUS VivoBook は、日本でもリリースされていますが、flip ではない 14 インチモデルはラインナップにはないみたいです。

軽量ながらキーボードの大きさなども程よく、使いやすそうな印象。キーボード配列は右端に Home / PageUp & Down などの余計なキーのないシンプルな素直な配列のもので好印象です。

最近の ASUS の機種はそんなキー配列っぽくて、ちょっと残念。

Apple MacBook Pro (16-inch, 2019)

[写真] MacBook Pro (16-inch, 2019)

入手時期
2020.01
メーカー
Apple
種類
ラップトップ PC

搭載 CPU は 2.4 GHz 8-Core Intel Core i9 にしています。

これまで業務では、都度勤めている会社から支給されてきた MacBook Pro 15-inch を利用していました。今年に入ってラップトップを支給してくれていた会社との契約が終了になってしまい、業務用のマシンとして 9 年ぶりに個人のラップトップを新調しました。

その前に購入した MacBook Pro (13-inch, Early 2011) は、整備済製品、いわゆる新古品だったので、その前のマシン 2006 年に入手した MacBook 以来、実に 14 年ぶりの新品マシンということになります。

とは言え、先述の通り、業務ではその都度その時の最新の MacBook Pro 15-inch を使い続けていて、そこまで目新しさがあるわけではないです。

それでも独立した TouchID と ESC キーに、シザー構造を復活させたキーボードなどはこれまで使っていた MacBook Pro 15-inch にはない、明らかな改善点なので、長く利用できそうです。

パフォーマンス面も含め不満はほとんどないんですが、グラフィックドライバーがいまいちなのか、外部ディスプレイと内蔵ディスプレイを同時に利用すると 利用率がほとんど上限で張り付いてしまうという現象に悩んでいます。

外部ディスプレイと内臓ディスプレイを同時に利用しなければ、現象発生しないので、後述する Mac mini を購入するまで一時的にクラムシェルモードで使っていた時もありました。

Sidecar の利用は GPU 仕様にそこまでインパクトを与えることはないようで、外部ディスプレイ+sidecar、あるいは、内臓ディスプレイ+sidecar、であればとりあえず問題起きません。

今は Mac mini との併用でこの現象が起きることは稀なので(それでも Google Meet や Zoom などを使っていると不意に発生することがありますが)、安定して利用できています。

Sony SRS-XB12

[写真] Sony SRS-XB12

入手時期
2020.03
メーカー
Sony
種類
スピーカ

2011 年から利用している MacBook Pro、さすがにメインの開発作業には利用していないものの、まだ現役で使っています。ただ、ここのところ、スピーカの音割れがひどくなってきました。

メモリの増設、SSD へ換装、ファン交換、バッテリー交換二回……、都度パーツ交換などでしのいでいますが、さすがにスピーカ交換は難易度高いか。

そこで手軽に利用できるワイヤレススピーカとして、Sony SRS-XB12 を購入しました。

ワイヤレススピーカは 5 年ほど前に購入した Bose の SoundLink Mini も所有しているのですが、こちらは不意に接続が切れてしまう(電源 off になる)謎現象が発生していて、ちょっと不調です。なので、安定して利用できるスピーカを確保したかったというのがあります。

購入にあたってはいくつかワイヤレススピーカを検討しましたが、値ごろ感と Sony の音響系周辺機器に対する個人的な評価があって、決めました。

Bose AE2 と Sony MDR-ZX750BN というヘッドフォンを比べたときに、個人的に MDR-ZX750BN の音質の方が私好みです。Bose SoundLink Mini 購入したときは店舗で Sony のスピーカと比べて Bose 選んだんですけどね(笑)

コンパクトですぐ手元に置いておけるので、そこまで音量を上げなくて済むのがなかなか良い感じ。運転中に iPhone 用のスピーカとしても結構あって、当初の予想よりも使用頻度は高めです。

Nintendo Switch

[写真] Nintendo Switch

入手時期
2020.04
メーカー
任天堂
種類
ゲームコンソール

携帯のゲームマシン、嫌いじゃないんですが、どうも慣れないところがあって、その一番の理由がコントローラと画面が一体になっていて、独立したコントローラが利用できないって点でした。

私が把握できていなかっただけで、例えばプレイステーション・ポータブル(PSP)などは実はそんなことなかったっぽいんですが。

Nintendo Switch は、その点をあっさり解消していて「据置マシンとしても携帯マシンとしても遊べる」という点で、私にとっては結構理想に近いゲームマシンだったりします。

ギミック的に耐久性はちょっと心配にはなったりしますが。

ダンボールによるペーパークラフトと組み合わせた Nintendo Labo などへの展開などは私の予想を超えていて、すげぇ〜と感心することしきり。発売当初からいつかは欲しいなぁ、とは思っていました。

特に今年買おうと決めていた訳ではないんですが、コロナ禍という情勢になって、前から引きこもりがちなところ、さらに出不精になってしまい、運動不足解消のためリングフィットともに購入することに。

とりあえず、気になっていた「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」や「パンツァードラグーンリメイク」「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」などを購入。海外いても普通に日本のゲームを購入できるのが素晴らしい。

「ブレス オブ ザ ワイルド」は噂に違わず、とんでもないという印象で、ただただすげぇなって思います。なんかしばらくゲームっぽいゲーム触れていなかったのもあって、ビジュアルに圧倒される感じ。ただ、遊ぶためのまとまった時間がなく、あまりできていません。間空いてしまうとその前まで何やっていたか忘れてしまうし。

結果的に、リングフィット以外のゲームはそこそこ稼働って感じなのですが、最近はリングフィットもちょっとサボり気味。

カラオケ JOYSOUND for Nintendo Switch が一番活躍しています(笑)。いや、日本のカラオケをニュージーランドで普通にできるのめっちゃ楽しくて、それだけでも元取れている感じ。

リングフィット

[写真] リングフィット

入手時期
2020.05
メーカー
任天堂
種類
ゲーム

私の住んでいるニュージーランドは世界でも早くからロックダウンをしたりしてました。

昨年からリモート中心に切り替えていたのもあり、個人的な業務に関してはそれほどインパクトはなかったのですが、元々引きこもりがちなところ、更に出無精になりがちに。

「これはいかん」とリングフィットなるものを購入しました。

日本でもなかなか手に入らない状況が続いていたと思いますが、ニュージーランドでも同様でしばらくずっと売り切れ状態でした。なので、一時期ちょっと購入諦めていたこともあったのですが、最初のロックダウンが解除されたあたりで運良く購入できました。

私はアドベンチャーモードを中心にやっていますが、真面目にやるとキツいです。普通に筋肉痛になります。

エクササイズのバリエーションは結構あったりするんですが、攻撃手法だけでなく、道中のギミックでもスクワットを要求されることがあり、スクワット系のエクササイズが多い印象はあります。

イラスト・アニメーションで、それぞれのエクササイズについてあるべき姿勢っぽいものは提示してくれるんですが、自分がその通りに動けているかどうか姿勢が正しいか不安になることも。一応、スコアっぽいもので評価はしてくれるんですが、全身の姿勢で評価してくれる訳ではないので。

ゲームを通して、自然とエクササイズできる感じに仕上がっているのはさすが任天堂といったところ。グラフィックも普通に綺麗だと感じました。

ただ、ここ最近時間が取れなくて、ちょっとサボり気味。いかん。

iPhone SE (2nd)

[写真] iPhone SE (2nd)

入手時期
2020.10
メーカー
Apple
種類
スマートフォン端末

当初、購入予定なかったんですが、開発デバグ用に急遽必要になり、購入。

ご存じ通り iPhone 6/7/8 の筐体に iPhone 11 のエンジンを載せました、みたいなハードウェアで、ケースなど iPhone 8 用のものを流用できます。

とは言え、全く同じという訳ではないようで、スクリーンの湾曲率など iPhone 8 と異なったりする場合もあるみたいです。

開発時に時折利用するという使い方なので、それほど使い込んでいる訳ではありません。

心持ちバッテリーの保ちが悪い気もしますが、たぶん気のせいです。普段使いしていないので、きっちり充電している訳じゃなくて、使いたい時に「あ、バッテリー切れとる」ってのが何度かありました。

「白」を購入したんですが、iPhone 8 と違って表側は黒なので、ケースつけちゃうと全然わからないってのが微妙な欠点かも……。

10inch LED Ring Light

[写真] 10inch LED Ring Light

入手時期
2020.11
メーカー
不明
種類
周辺機器

いわゆる女優ライトなどと呼ばれたりもするリングライト。

今回のモノ撮りでも使いました。明るさや色味を調節できます。

うちでは PC 用デスクは壁に向かって置いてあるのですが、そうすると配置的に後方から照明が当たってしまうことが多いです。

影になりがちな顔を少しでも明るく……と思ったのですが、実のところ、ビデオ会議ではまだ使ったことはなかったりします。

Magic Trackpad 2 (silver)

[写真] Magic Trackpad 2 (silver)

入手時期
2020.11
メーカー
Apple
種類
周辺機器

後述する Mac mini と同時に購入しました。

名称に「silver」とありますが、受ける印象は「白!」です。

手持ちマウスがいくつかあるので、絶対必要かというとそんなことありません。ただ、MacBook Pro をクラムシェルモードで利用していた時に、本体を閉じているせいでトラックパッドが利用できず、それがちょっとストレスに感じたことありました。

今まで手を伸ばせばトラックパッドがいつでも利用できる環境にあって、それに慣れてしまっていた感じ。

素早いスクロールや細かなズーム調整、ジェスチャーを使った操作などはトラックパッドの方がはるかに操作しやすく、重宝しています。なので Mac mini でもいつでもトラックパッドを利用できる状態にしておきたかった、というのがあります。

初代 Magic Trackpad は使ったことがありましたが、フォースタッチ(感圧タッチ)などはサポートされておらず、またクリックも物理的なスイッチによるものでした。

トラックパッドの足が物理スイッチになっているので、ぱっと見ボタンは見えないんですが。

Magic Trackpad 2 はいわゆる最近の MacBook のトラックパッドで採用されているフォースタッチ・タプティックエンジンを使ったものになり、クリックを物理的なスイッチで実現している訳ではありません。

MacBook のトラックパッドや iPhone で使われているタプティックエンジンを採用しているデバイスは、押された時に沈み込むハードウェア構造にはなっていないので、電源をオフにすると本当にただの板切れみたいになります。

一方、Magic Trackpad 2 はタッチセンサーのあるガラス面と土台に微妙な隙間があり、そこに薄いゴムのような緩衝材が挟まれています。電源をオフにしてクリックしてみると、その緩衝材の分は沈み込みます。

とは言え、触覚的なフィードバックはないので違和感はあります。

Magic Trackpad 2 のトラックパッド面は MacBook Pro 16inch のそれよりも、キーボードのキーひとつ分ぐらい大きく、そこそこ場所をとります。それでも、動かす場所の確保が必要なマウスと比べると、実質的に必要な面積はマウスよりも狭くて済むかもしれません。

私の場合、基本マウスと併用が前提なので、それなりに場所が必要になってしまっていますが。

Apple Mac mini (M1, 2020)

[写真] Mac mini (M1, 2020)

入手時期
2020.11
メーカー
Apple
種類
デスクトップ PC

鳴り物入り(?)で登場した Apple Silicon M1 を搭載したマシンです。発売後の評判のあまりの良さに惹かれて購入。RAM 8GB / SSD 256GB いわゆる一番安いモデルです。今年前半に購入した MacBook Pro 16inch との価格比は 4 倍以上。

eid238-about.png

噂に違わず、Apple Silicon ネイティブで動作しているアプリは快適に動作します。搭載メモリは MacBook Pro の半分の 8GB ですが、メモリ不足で困るというような感触になる感じはしないです。

大体常時二つのウェブブラウザ(Safari と Chrome)とエディタ(ARM ビルドの Visual Studio Code など)のほか、Dropbox などまだ Apple Silicon に対応していない常駐アプリも起動させています。

ご存じ通り、これまで Macintosh というハードウェアは、680x0 から PowerPC、PowerPC から Intel Core (X86) へと CPU アーキテクチャを変更してきた歴史があります。

私自身 680x0 〜 PowerPC 〜 Intel Mac 〜 M1 Mac と使ってきました。

[イメージ] 所有マシン遍歴 LC630 → PowerBook G3 → MacBook → Mac mini M1

大学時代に所属していた研究室では Macintosh IIsi (68030) 使っていて、私個人は Macintosh LC630 (68LC040 のちに 68040 に換装) を所有していました。研究室で Power Macintosh 6100 (PowerPC 601) など導入、私自身もその後 Power Macintosh 7600 (PowerPC 604) を友人から買い取り。就職してからは PowerBook G3 / PowerBook G4 (初代・チタニウム筐体) を経て、Intel Core Duo 搭載した MacBook を所有しています。

また、Intel Core Solo 搭載した Mac mini も一時所有していました。

なので Macintosh の CPU アーキテクチャ切り替えのタイミングで発表されたマシンはほぼ漏れなく実際に触れてきました。

M1 はこれまでの CPU アーキテクチャ移行 (680x0 → PowerPC → Intel Core) と比較すると、移行時に感じるであろうギャップを一番うまく隠蔽できている印象を受けています。

もちろん Intel Mac では利用できて M1 Mac では使えないアプリもあるので、該当するアプリをメインで使っている場合、移行は厳しい評価になるとは思いますが。

PowerPC → Intel Core の時も Rosetta というソフトウェアによって CPU アーキテクチャの違いを吸収する仕組みがありました。同様の仕組みが Intel Core → Apple Silicon でもあるのですが、PowerPC → Intel Core の時に感じたパフォーマンスの低下は Intel Core → Apple Silicon では、あまり感じません。

Xcode でいくつか iOS アプリのビルドを試しましたが、 MacBook Pro 16inch with 2.4 GHz 8-Core Intel Core i9 なマシンと比べて、 Mac mini の方が早くにビルドが終わります。今のところ、例外なく。プロジェクトによってはビルド時間が半分以下になることもあります。

[イメージ] ビルド時間比較 Mac mini 273 秒 / MacBook Pro 566 秒

「MacBook Pro 16inch との価格比は 4 倍以上」ということを考えると、Mac mini はコストパフォーマンスがすこぶる高いと言って良いと思います。

んじゃ、開発マシンとして手放しでおすすめできるかというと、ちょっと判断が難しい。Apple Silicon ビルドなものと Intel ビルドなものが混在する影響で、例えば、 brew とかはちょっと面倒なことになりますし、 node もバイナリが用意されていない場合は一からビルドされてしまうので、インストールに時間がかかることがあります。

さらにその場合、独自ビルドになるので、その後も色々調整が必要になったりします。私は Rosseta 経由で動作する Terminal と Apple Silicon ネイティブで動作する iTerm 2 と用意して、都度作業によって切り替える運用をしています。

[イメージ] グラフィカルインタフェース比較図

とうとうメジャーバージョンが 11 になってしまった macOS Big Sur ですが、主にグラフィカルインタフェース的な面で慣れない部分が結構あります。

特にツールバーのところで顕著なんですが、全体的にメリハリがなくなる方向にシフトしているような気がしています。メリハリがなくなった結果、ボタンをボタンとして認識するのが少し難しくなった感じ。

マウスカーソル動かしてみないと動作するかどうか分からないパーツが増えているような気がします。結局アクションするには近づけるんだから一緒だと思っているのか……。

色々述べましたが、CPU アーキテクチャ切り替え初代としてはきちんと仕上げている感じがします。USB / Bluetooth など周辺機器周りでの不具合はあるみたいですが、これはまぁ想定の範囲内な気はします。

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シュレディンガーの猫

[写真]これはシュレディンガーの猫ではありません。

  • 「シュレディンガーの猫ってあるじゃないですか」
  • 「あぁ、箱を開けてみるまで生と死がわからんってやつね」
  • 「あれに大いなる疑問があって」
  • 「ほう?」
  • 「なんで猫なんでしょ?」
  • 「そこ?」

……ってことを考えながらジョギングしてた。

続きも何パターンか考えていて……

カナリア

  • 「シュレディンガーの猫ってあるじゃないですか」
  • 「あぁ、箱を開けてみるまで生と死がわからんってやつね」
  • 「あれに大いなる疑問があって」
  • 「ほう?」
  • 「なんで猫なんでしょ?」
  • 「そこ?」
  • 「いや、猫じゃなくても、ほら、カナリアとか」
  • 「あ〜、鉱山とかで毒ガス検知に使われたりするよね。でも鳴くから、箱見なくても生死が分かっちゃんじゃ?」
  • ……チュン・チュン・チュン・チュン・チュ……
  • 「あ、鳴き止んだ」
  • 「止んだね」
  • 「い、い、いや、いや、いや。猫だって鳴きますし」
  • ニャ〜〜〜〜
  • 「鳴いたね」
  • 「鳴きましたね」

犬とか……

  • 「シュレディンガーの猫ってあるじゃないですか」
  • 「あぁ、箱を開けてみるまで生と死がわからんってやつね」
  • 「あれに大いなる疑問があって」
  • 「ほう?」
  • 「なんで猫なんでしょ?」
  • 「そこ?」
  • 「愛玩動物なら犬とか」
  • 「あれちゃうの?パブロフに対抗したんじゃない?」
  • 「マジすか。シュレディンガーの犬だとパブロフの二番煎じ?いっそ人とか?」
  • 「シュレディンガーの人」
  • 「中の人みたいな」
  • 「いやいや人体実験でまずいっしょ」
  • 「シュレディンガーの娘」
  • 「なんか親の七光り的な?」

やっぱり猫

  • 「シュレディンガーの猫ってあるじゃないですか」
  • 「あぁ、箱を開けてみるまで生と死がわからんってやつね」
  • 「あれに大いなる疑問があって」
  • 「ほう?」
  • 「なんで猫なんでしょ?」
  • 「そこ?」
  • 「っていうか、猫ずるいっしょ」
  • 「ずるい?」
  • 「そもそも奴らすでに神出鬼没じゃないですか」
  • 「確かに突然キーボード乗っかったりしてびっくりすることはあるけど」
  • 「想像できないところ入り込んだりして……」
  • 「そやな」
  • 「そもそも猫は元々その存在が曖昧なんですよ」
_人人人人人人人人人人人人人_
>  猫は元々その存在が曖昧  <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

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海外でエンジニアとして働いて、ここ十年ほど毎日続けている、ある一つのこと

2003 年よりニュージーランドでエンジニアとして働き始めました。二年ほどスイスに引っ越していましたが、昨年よりまたニュージーランドに戻ってきています。

かれこれ 13 年ほど日本国外でソフトウェアエンジニアとして働いてきたことになりますが、2006 年半ばから毎日ずっと続けていることが一つだけあります。

それは

  • 簡単な作業日誌をつける

ことです。

自身の英語力の弱さをカバーするため、当時のチームリードに日報メールを送り始めたのがきっかけです。その後、メールを送るのは止めましたが、手元に日報として残して置くのは習慣になりました。

日報という形で始めたので、当初は日の終わり頃に書き出していましたが、それよりもその日のやることをリストアップした方が自分に合っていることに気付いて、日の始まりに書き出すというスタイルに落ち着きました。

形式

テキストファイルで箇条書きが記述できれば、形式はなんでも良いのですが、最近は Markdown のようなフォーマットで記述しています。

自分用のメモなので、基本はごく簡単な箇条書きです。例えば、以下のように……

# 09.05.2016 (Mon)
X-App ver 5.2
  - TICKET-1234 implement GA for a feature A
X-App automation
  - TICKET-1235 search feature
  - TICKET-1236 sucess path
Generic
  - coding guidelines

日付を見出しにして、その日にやることを書き出します。

ざっくりとプロジェクト単位で分類して、関連する項目を箇条書きします。開発の仕事に関係しない項目は Generic というカテゴリに記述しています。多くのミーティングはここに分類。

割り当てられたチケットへの対応についてはチケット番号を記述。以前はチケット番号だけでしたが、これだと他人である未来の自分には分かってもらえない可能性が高いので、最近はチケット番号と共にその内容も簡潔に記述するようにしています。

この記事を書くにあたって、十年前のログも見てみましたが、始めたばかりの頃は、上司への報告メールの下書きにもなっていたので、もう少し丁寧に書いていたようです。

基本はこれだけなんですが、普通にメモとしても利用したりするので、コードスニペットが貼り付けてあったり、作業手順の備忘録やミーティングの議事録などを追記したりすることもままあります。

欠点、のようなもの

明らかな欠点は日報を書く時間が取られるということ。

ちょっと覚えていませんが、最初の頃は今よりも丁寧に記述していたので、15 分以上かかっていたかもしれません。

前述の通り、ごく短い箇条書きに落ち着き、今では 5 〜 10 分程度の作業になっています。また、すでに毎朝のルーチンとして、やるべきことのひとつになっているので、個人的には「時間が取られる」とはあまり感じていません。

ログ自体はただのテキストファイルなので、十年分でも高々 500KB を少し上回る程度。

とは言え、プレーンテキストとしてはそれなりのサイズなので、単一のファイルでは、エディタによってはやや重荷になる場合があります。

ファイルが破損した場合も怖いので、大体二、三年に一つのファイルという形にしています (ここ最近はたまたまそのぐらいのスパンで転職しているので、一社一ファイルという感じ)。

ちなみにログファイルは常時開いた状態にしています。メインのテキストエディタに切り替えれば、そのファイルをすぐに確認できるようになっています。

利点、と思われるところ

やっていることは結果的に GTD (Getting Things Done) に近くなるんでしょうか。

  • やることが明確になる
  • やったことを確認することによる、進捗の見える化

という利点があるような気がします。

これを続けていると、自身の開発速度、タスクの割り込み頻度などがある程度把握できるようになります。その結果、タスクに対して作業見込み時間の見積もり精度が向上します。

あるタスクについて、どのぐらい時間をかけたのかというのは、git や svn などのバージョン管理システムのログを見たり、チケットの更新時刻を確認したりすることでも、判断することができます。

しかしながら、実際にはそのタスクに対して割り込みがあったのかもしれないし、前準備が必要だったのかもしれません。その点、自分でログを残しておくと、そういう外的要因を確認できる割合が高まります。

で、本当のところ効果はあるのか

正直なところ、分かりません。そうしなかった時との比較ができないので。

一日二日では違いを感じることは難しいとは思いますが、十年以上続けてきて (こうしてネタにもできましたし) 私には合っているルーチンだと思っています。

ソフトウェア開発でスクラムなどを適用していると、毎日スタンドアップミーティングをやったりしますが、その前の事前準備として役に立ったりします。

私が始めた十年前当時は、まだアジャルな開発手法を取り入れていませんでしたが、最近では採用しているところも多くなっていると思います。そういう点では相性は良いと思います。

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ここ三、四年で利用している (利用した) ワイヤレスマウスの個人的まとめ

[写真] 所有マウス

左上から時計回りに

Logitech (ロジクール) と Microsoft のマウスしかありませんが、特にメーカー指定で選り好みしている訳ではなくて、日本だと手軽に手に入るであろうエレコム、バッファロー、サンワサプライなどのメーカーは私の在住しているニュージーランドでは手に入りづらいのが一番の理由です。

V470 Cordless Laser Mouse を利用してからというもの、基本的には何らかのワイヤレスマウスを利用しています。

MacBook Pro 13 (Early 2011) を購入してからはトラックパッドも以前よりも利用するようになりましたが、それでもやはりメインのポインティングデバイスはマウスです。

V470 Cordless Laser Mouse は四、五年前ぐらいに挙動不審になってしまい、それ以降いくつかのワイヤレスマウスを利用してきました。

ワイヤレスマウスに対しての基本的な利用基準は、あまり変わっていなくて

  • Bluetooth 対応
  • 光学式あるいはレーザー式のトラッキング
  • スクロールホイール
  • 2 ボタン以上のサポート

ボタンの数に特別なこだわりはありませんが、Mission Control の利用を考慮すると 3 ボタンは欲しいところ (左クリック・右クリック・センターボタン)。

多機能なマウスだと 4 つ以上のボタンがあることもありますが、あっても使うことがないので、あってもなくても気にしません (それがあることで価格が高くなるのであれば、ない方がいい)。

2016.08 現在のメインマウス

とりあえず、まず最初に現在メインとして利用しているマウスを先に言っておくと……

前者は Macbook Pro 13 (Early 2011) 用に、後者は会社で利用している Macbook Pro 15 (Mid 2015) 用に利用しています。

Apple Magic Mouse

まず、基本的なところで Apple からリリースされている Magic Mouse と Magic Trackpad

現在だと Magic Mouse 2 に置き換えられているようですが、使い勝手は従来の Magic Mouse とほぼ変わらないようです。

Apple 製なので、Macbook との相性は良いと思います。

ボタンやホイールの代わりにトラックパッドを組み込んだようなマウスで、マウス表面がタッチセンサーになっています。二本指ジェスチャーなどで Mission Control を利用できたりします。

無線形式Bluetooth
トラッキングレーザー
大きさ(縦) 11.35 cm x (横) 5.71 cm x (高) 2.16 cm
重さ55 g (電池なし)
106 g (電池あり)
99 g (Magic Mouse 2)
電池寿命?

前後左右対称な形状で、突起物などもないため、前後が逆さまになっていた時、触っただけでは分かりません。マウスを動かしてみるか、Apple ロゴの向きや位置で確認する必要があります。

平べったい形状のため、利用中は常に手のひらとマウスの間に空間ができるような形になります。私はそれが少し気になって、メインマウスとしては利用できませんでした。

ちなみに Magic Mouse と Magic Trackpad は、前職の会社支給での利用なので、現在所有していません。

Apple Magic Trackpad

別記事でも触れたとおり、ユニボディな MacBook に搭載されたトラックパッドは、それまでのトラックパッドとは一線を画すと言っても過言ではないほど使い勝手が向上されています。

それを単独な形で切り出したのが Magic Trackpad で、使い勝手はほぼ同等。MacBook に搭載されているものより一回り大きいので、その分向上しているとも言って良いかもしれません。

無線形式Bluetooth
大きさ(縦) 11.0 cm x (横) 13.0 cm x (高) 1.80 cm
重さ136 g (電池なし)
184 g (電池あり)
電池寿命?

メインで利用しないのは単に MacBook を利用している限り、とりあえず Trackpad は常に利用できるから。

Apple Magic Trackpad 2

後継の Magic Trackpad 2 は利用したことがありませんが、Force Touch 対応・充電池内臓でより使い勝手が増しているかもしれません。

無線形式Bluetooth 4.0
大きさ(縦) 11.49 cm x (横) 16.0 cm x (高) 1.06 cm
重さ231 g
電池寿命?

MacBook Pro 13 (Early 2011) のトラックパッドは Force Touch に対応していないので、Magic Trackpad 2 が利用できると嬉しいのですが、接続には Bluetooth 4.0 が必要で、私の所有している MacBook Pro 13 (Early 2011) では、そのままでは利用できません。

Microsoft Sculpt Touch Mouse (日本語サイト)

[写真] Sculpt Touch Mouse

Logitech V470 マウスが挙動不審だった際に、代替候補として購入。

特徴的なのはホイール部分のインタフェースで、ここが縦長のタッチセンサーになっています。クリックすると、センターボタンとして、なぞるとホイールとして利用できます (縦方向・横方向) 。

なぞった時に振動によるフィードバックがあるのも特徴。マウス側で勝手にやっているため、マウスの電源を入れてなぞれば フィードバックを感じることができます。

無線形式Bluetooth
トラッキングBlueTrack
大きさ(縦) 9.55 cm x (横) 6.5 cm x (高) 3.5 cm
重さ62 g (電池なし)
117 g (電池あり)
電池寿命9 ヶ月

どのレビューを見ても触れてありますが、やはり一番の難点はタッチセンサーの操作性。素早くなぞった時にホイールがしばらく回り続けるような慣性動作をサポートしたりしていますが、感度の調整不足なのか全体的に反応が微妙な感じ。

ホイール部のタッチセンサーが Magic Mouse や Trackpad 並の感度だったら、すごく良くなりそうなのに、この点が至極残念 (ソフトウェアで感度を変更できるようですが、Mac には対応していない模様)。

ホイールを使わず 3 ボタンマウスとしてなら、普通に使えるので、サブマウスとして時折使用する感じになっています。

Logitech M555b (日本語サイト)

[写真] M555b

挙動不審になってしまった Logitech V470 マウスの代替として購入。

繭型の V470 と比べて、ややのっぺりした感じの形状になっています。前述の Microsoft Sculpt Touch Mouse とは異なり、物理的なマウスホイールがあるマウスですが、二つのモードを切り替えることができるようになっているのが特徴的です。

慣性動作モードでは回した時のクリック感がなくなり、勢いよく回すことができます。長い文書を一気にスクロールしたい時などに有効。通常動作モードでは回した時に、クリック感があり、回した分だけホイール動作させることができます。

ホイール自体を押すとホイール動作モードの切り替えることができます。動作モードの切り替えにホイールボタンが使われるので、センターボタンがホイール直下に分かれて実装されています。

無線形式Bluetooth
トラッキングレーザー
大きさ(縦) 9.9 cm x (横) 5.8 cm x (高) 3.4 cm
重さ69 g (電池なし)
120 g (電池あり)
電池寿命2.5 ヶ月

ホイールがセンターボタンとして利用できないのには少し慣れが必要かもしれません。私はすぐに慣れました。ホイールの慣性動作はなかなか気持ちよいです。

慣性動作をサポートしている影響なのか、電池寿命が短いのが気になります。案外すぐに電池を交換しなくちゃいけない感じ。

しばらくメインのマウスとして利用していましたが、若干挙動不審気味なため、現在は後継機種の M557 を使っています。

Microsoft Designer Bluetooth Mouse (日本語サイト)

[写真] Designer Bluetooth Mouse

Logitech M555b/M557 をメインのマウスとして利用するようにしましたが、自宅と会社とそれぞれにマウスを置いておきたいと思って見つけたのが Microsoft Designer Bluetooth Mouse です。

とてもシンプルなデザインで、表面はつや消し処理されいるのか、光沢がありません。ベタベタ指紋がついたりしないし、触り心地がとても良いです。

ホイールは細いですが、金属製で剛性はしっかり。ホイールのチルト (横方向) には対応していません。電池用の蓋には爪などなく、磁石で付く仕様になっています。

ボタンが若干の静音設計になっているようで、しっかりしたクリック音はありますが、他のマウスと比べると低音かつ小音です。

無線形式Bluetooth 4.0
トラッキングBlueTrack
大きさ(縦) 10.7 cm x (横) 6.01 cm x (高) 2.6 cm
重さ57 g (電池なし)
80 g (電池あり)
電池寿命6 ヶ月

使い勝手は (良い意味で) とても普通。個人的には高さがあともう少しあると嬉しいかなとは思いますが、使用感には特に影響していないと思います。

利用するには Bluetooth 4.0 が必要なため、MacBook Pro 13 (Early 2011) では利用できないのが残念。そのため、MacBook Pro 13 用のメインマウスとしては利用できません。

Logitech M557 (日本語サイト)

[写真] M557

前述の M555b の後継機種が M557 です。ホイールの慣性動作がなくなった代わりに、ホイールがセンターボタンとして利用でき、また電池寿命が 12 ヶ月と大幅に伸びたのが特徴です。

おそらくホイール機構の単純化の影響でしょう、M555b と比べて本体重量もおよそ 10 g 程度軽くなっています (持ち比べると、マウス前方が軽くなっているのが分かります) 。

無線形式Bluetooth
トラッキングレーザー
大きさ(縦) 9.9 cm x (横) 5.8 cm x (高) 3.4 cm
重さ60 g (電池なし)
112 g (電池あり)
電池寿命12 ヶ月

形状・機能は M555b をそのまま踏襲していて、ホイールの慣性動作が利用できないという以外の点では使い勝手は M555b と同等。電池寿命が大幅に伸びたのは大きいです。交換すれば一年程度はもつので安心感があります。

Bluetooth 4.0 が必要ということもなく、MacBook Pro 13 (Early 2011) でも利用できるので、現在メインマウスとして利用しています。

Logitech MX Anywhere 2 (日本語サイト)

[写真] MX Anywhere 2

MX Anywhere 2 は Logitech の高級マウスの一つです。モバイル用と謳っていて、同じく高級マウスに分類される MX Master と比べると小ぶりで機能も抑えられています。

仕様を見ると、ほんの少しだけ M557 よりも大きいみたいですが、丸みを帯びた形状もあって、M557 よりも若干小ぶりに感じます。電池寿命は 2 ヶ月と M555b よりも短いんですが、充電池内臓で USB ケーブルを使って充電しながらでも利用できるので、個人的にはほとんど気になりません。

さすがに上位機種らしく、M555b 同様のホイールの慣性動作もサポートしていますし、切り替えボタンで一々ペアリングしなくてもサッと接続先マシンを切り替えることができる機能もあります (3 機種まで登録可能) 。

Bluetooth 4.0 が必要ですが、Logitech の Unifying 接続にも対応しているので、USB ポートをひとつ使ってしまう覚悟があれば、とりあえず MacBook Pro 13 (Early 2011) でも利用できます。

無線形式Bluetooth 4.0 / Unifying
トラッキングレーザー
大きさ(縦) 10.03 cm x (横) 6.16 cm x (高) 3.43 cm
重さ106 g
電池寿命2 ヶ月

Microsoft Designer Bluetooth Mouse のようなつや消しボディで触り心地が良く、加えて厚みが適度にあり、丸みを帯びた形状で M555b/M557 よりも手にフィットする感じで、さすが上位機種という使い勝手です。

MacBook Pro 13 (Early 2011) には Bluetooth で接続できないので、MacBook Pro 15 (Mid 2015) 用のメインマウスとして利用しています。

(おまけ) Microsoft Wireless Mouse 1000 (日本語サイト)

[写真] Wireless Mouse 1000

ワイヤレスマウスですが、USB レシーバを使うタイプですので、私のメインマウスには利用していません。ただ、USB 接続できるマウスを手元に置いておくと結構便利で、案外重宝しています。

Microsoft Wireless Mouse 1000 は Wireless Desktop 850 というキーボード・マウスのセット製品の一部です。単体で売っているのかどうかは分かりません。

無線形式2.4 GHz 帯ワイヤレス (USB レシーバ)
トラッキング光学式
大きさ(縦) 11.1 cm x (横) 5.6 cm x (高) 3.7 cm
重さ120 g (電池あり)
電池寿命8 ヶ月

無難なデザインで、やや重たい印象はありますが、使い勝手はいたって普通。可もなく不可もなくと言ったところ。

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Evernote 5.7 Mac で新しくなったプレゼンテーションモード

Evernote Mac 版 ver 5.7 が先日リリースされました。

[画像]Evernote 5.7 (Mac) が 10 月末にリリースされました。

このバージョンでは、Evernote Mac 版 ver 5.3 より搭載されたプレゼンテーションモードがバージョンアップされています。

プレゼンテーションモードはプレミアム (あるいはビジネス) 会員向けサービスですが、フリー会員でも 30 日間、一切の機能制限なく試用することができます。

[画像]新しいプレゼンテーションモードではレイアウト画面が追加されました。

レイアウトの編集

これまでのプレゼンテーションモードには、ノートに挿入された水平線を「改ページ」のように扱うという機能がありました。

新しいプレゼンテーションモードでは、水平線はそのまま水平線として扱うようになりました。改ページのような「区切り線」は新しく実装されたレイアウト画面で追加・編集できるようになります。

プレゼンテーションスクリーン右上にあるボタンが「レイアウト」ボタンです。

レイアウトを開くと、プレゼンテーションの縮小版が表示されて、表示したい箇所にさっとジャンプすることができます。

レイアウト画面右側に青いドットが表示されているのが分かるでしょうか。これは区切り線が挿入できるポイントを示しています。

マウスカーソルを持っていくと、どの位置に区切り線が挿入されるのか表示されます。そのままクリックすれば、区切り線が挿入されて、プレゼンテーションがその場で更新されます。

[画像]区切り線の追加は「+」ボタンで、追加した区切り線は「−」ボタンで行えます。

すでにある区切り線の横には「-」ボタンが表示されていて、それを押すとその区切り線を削除できます。区切り線はマウスでドラッグすることができて、区切り線の位置を変えたり、前後の区切り線と合わせたりすることでレイアウト調整ができます。

テーブル表示のサポート

Evernote Mac 版 ver 5.6 でエディタの機能が大きく改善されました。テーブルがより簡単に編集できるようになり、イメージのサイズも簡単に微調整できるようになりました。

これまでのプレゼンテーションモードでは、テーブル表示が崩れてしまったりすることがありましたが、大幅に改善さています。

[画像]テーブルの表示が大幅に改善されています。

イメージ表示のブラッシュアップ

これまでノートに貼り付けられたイメージは、プレゼンテーションモードでは画面中央に左右マージンをとって表示するような形で表示されていましたが、新しいプレゼンテーションモードでは、可能な限り大きく表示するようになりました。

特に縦長のイメージは、以前のプレゼンテーションモードでは常に画面に収まるように縮小されて表示されていました。新しいプレゼンテーションモードでは、この動作が変更されて、横幅が十分にある縦長のイメージに対しては、画面をはみ出して表示するようになっています。

[画像]縦長イメージも端から端まで使って表示するようになっています。

ウェブサイトのスクリーンショットなどで、スクロールする画面をくっつけたような縦長のスクリーンショットを見かけることがあると思いますが、そのようなスクリーンショットはとても自然に表示されることになります。

画面をはみ出してしまった縦長のイメージは、クリックすると縮小表示に切り替えることができますし、エディタ上で画像のサイズを変更すると、プレゼンテーションモードでもそれをそのまま利用するので、十分に小さくすれば、画面をはみ出さないように設定することもできます。

イメージ・テーブルの見出しと説明文

区切り線を調節することで、イメージやテーブル前後の文節を見出しや説明文として設定できるようになっています。

テキストでイメージ (テーブル) を挟み込むような形になるように区切り線を追加すると、イメージ (テーブル) 上部のテキストは見出しに、イメージ (テーブル) 下部のテキストは説明文として設定されて、それぞれ見た目が変わります。

[画像]区切り線を調整することで、イメージやテーブルにキャプションをつけることができるようになりました。

その他の改善点

外観のアップデート

タイトル表示やテキストの表示フォントがデザインし直されています。

[画像]新しくなったプレゼンテーションのデザイン

残念ながら、日本語での表示は以前とあまり大きく変わらないのですが、左右のマージンや行間なども微調整されていて、以前よりもさらにスッキリとした見栄えになっている感じがします。

表示フォントのサイズ変更

以前のプレゼンテーションモードでは、表示フォントサイズはほぼ固定でした。

新しいプレゼンテーションモードでは、表示フォントサイズを三段階で切り替えることができるようになりました。

スペースキー動作の改善

以前のプレゼンテーションモードでもスペースキーで下に移動、シフト + スペースキーで上に移動という動作になっていました。

[画像]スペースキーによる画面移動

以前のプレゼンテーションモードでも、区切りや貼り付けられたイメージを認識して、それがうまく表示されるように移動するという動作になっていましたが、新しいプレゼンテーションモードでは、その動作の精度が改善されています。

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さぁ、楽しいバグ取りの時間だ — バグに対してのワークフロー

現職でも前職でも JIRA というバグトラッキングシステムを使っています。

バグが報告された時にどのようなフローで処理するかをざっとまとめてみました。

チケットの発行

報告のあったバグはシステムに登録されます。

登録されたひとつひとつのバグはチケット (ticket) と呼ぶことが多い感じです。

以前の会社では issue とも言っていました。JIRA のシステム上では issue となっています。

ちなみに英語では、"raise a ticket (an issue)", "create a ticket (an issue)", "make a ticket" と言ったりしています。

バグの報告内容

  • 概要 (Summary)
  • テストしたソフトウェアバージョン
  • テストしたハードウェアならびに OS とそのバージョン
  • 再現手順
  • スクリーンショットやムービー

バグは再現性があるかどうかが肝で、再現する手順が明らかならば、そのバグは八割方直ったも同然です。

バグに対してのアクション

プロジェクトの進行状況や日程などによって変わりますが、バグが報告された際、すぐに修正作業に入ることはまれです。

  • レポーター (Reporter)

    バグを報告した人。テスターでなくてもバグの報告者になりえますが、テスターがレポーターになることが多いです。

  • ディスパッチャー (Dispatcher)

    バグの優先順位を決めたり、割り当て分担を決める人。テクニカルリーダーがこの役目を担うことが多いのですが、プロジェクトマネージャーやシステムエンジニアがチケットの割り当てを行うこともあります。

  • 担当者 (Assignee)

    バグの修正作業を行う人。当然ながら開発者 (デベロッパ) がバグ修正を行うことが多いです。

基本的な流れとしては、

  1. レポーターからバグの報告を受ける
  2. ディスパッチャーが各開発者の負荷や開発範囲を考慮して、それぞれのバグを開発者に割り当てる
  3. 開発者がバグを修正する

という形になります。

トリアージと優先順序

もちろん報告されたバグは全て直すのが理想ですが、リリース日程がタイトな場合には、全てのバグを直すのが事実上不可能なことがあります。

その場合、報告を受けたバグに優先順位をつけて、どのバグから優先的に修正するか、もしくは、修正しないことにするか (修正するにしても次のバージョンアップで修正する) などを決めていきます。

以前勤めた職場では、優先順位決定プロセスを「トリアージ (triage)」と呼んでいました。

災害などの非常事態に行う医療トリアージから来ています。

例えば、優先順位としては、以下のようなものが挙げられます。

順位 内容
P1 緊急。アプリケーションがクラッシュするなど、このバグのために他のテスト作業や開発業務ができない。深刻なセキュリティの脆弱性など
P2 重要。リリース前に直すべきバグ。アプリケーションが要求仕様通りに動作していない
P3 不具合だが回避方法がある、ミススペルや翻訳不備などのローカライゼーション系不具合、などの緊急度の低いバグ
P4 見た目だけの問題や微妙な挙動の一貫性不備、などの動作そのものには影響しないバグ

これは一例ですが、基本的な優先順位の意味付けはチーム内で共有しておく必要があります。

優先順位に付いている「P」は priority の略。

トリアージは以下のようなメンバーで行います。

  • テクニカルリーダー (あるいは、プロジェクトマネージャ)
  • システムエンジニア (あるいは、デザイナー) : 仕様作成者
  • テストリード
  • シニアソフトウェアエンジニア

これに (チケット内容の詳細を確認するため) レポーターが参加したり、実装の詳細をしっているエンジニアが参加したりする場合があります。

ソフトウェアリリース

バグに対してのワークフローからは少し脱線しますが、バグの優先順位はソフトウェアのリリースと関連付けられる場合あります。

ソフトウェアのリリースに関しては、正式公開されるまで

  • 基本仕様の実装完了 (Feature Complete)
  • アルファ版 (Alpha)
  • ベータ版 (Beta)
  • リリース候補版 (Release Candidate)

というような内部リリースの段階を踏みます。

リリース予定日から逆算してスケジュールを組むことが多いと思いますが、この内部リリースの大まかな定義 (目標) として、優先順をつけられたバグの数を使うことがあります。

つまり……

リリース 内容
Feature Complete 仕様実装がほぼ完了。新規機能追加を基本的に行わず、テストフェーズに移行
Alpha 最優先のバグ (P1) = 0。追加仕様の実装
Beta 重要なバグ (P2) = 0
Release Candidate その他、バグを可能な限りなくす。P3 バグ = 0 が目標

内部リリースのフェーズに応じて、その時点で残っているバグの優先順位の見直しが行われます。

場合によって、緊急度の低いいくつかのバグは次期バージョンに持ち越しされることもあります (defer)。

チケットの状態

報告されたチケットは、担当者に割り当てられるまではディスパッチャーが預ります。

チケットの状態 (status) にはおおよそ以下のように分類されます。

状態 内容
公開 (Open) チケットを受理。修正作業に入る前の状態
作業中 (In Progress) 担当者が当該チケットの修正作業中
修正済 (Resolved) 担当者がバグを修正し、テスターに検査依頼
完了 (Closed) テスターが修正内容を確認し、修正の承認が終了した状態

会社やプロジェクトによっては、更に以下のような状態が追加されている場合もあります。

状態 内容
新規 (New) Open の前段階。担当者に割り当てられる前の状態。New がない場合は、Open が New を兼ねる
検査中 (Testing) Closed の前段階。テスターが修正内容を検査中。Testing がない場合、Resolved が Testing を兼ねる

担当者 (開発者) のアクション

担当者はバグを修正して、テスターに「修正済 (Resolved)」として渡す役目を担いますが、単にソフトウェアを変更して「修正」する以外にもいくつか取りうるアクションがあります。

状態 内容
修正完了 (Fixed) ソフトウェアを変更し、バグを修正した
再現不可 (Cannot reproduce) 報告されたバグが再現できないため修正が困難。レポーターないしテスターに差し戻し
重複 (Duplicated) 他のチケットとしてすでに報告されている
修正不可 (Won't fix) 外部要因 (ハードウェアあるいは OS もしくはサードパーティライブラリ) による制限により修正不可能
仕様 (By design) 「それは仕様です (Working as intended)」

先述した通り、バグは再現性が非常に重要です。開発者の環境で再現できれば、そのバグは八割以上直ったのも同然とも言えます。

「再現できない (I could not reproduce/replicate it)」場合は、レポーターもしくテスターに差し戻して手順や条件の見直しをしてもらいます。

フロー概要図

以上を踏まえて、ざっと図にまとめると以下のようになります。

[図] チケットに対するワークフロー

人物っぽいシンボルについては

  • D : 担当者。主に開発者が担う。
  • L : ディスパッチャー。主にテクニカルリーダーが担う。
  • T : テスター。修正されたバグを検査する

のようになります。

レポーターは前述のとおり、テスターが担うことが多いのですが、必ずしもテスターがレポーターになるという訳ではありません (バグの報告は誰でもできます) 。

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