SimpleBoxes

Xcode 4.2 ベータではまる

FloatyMemo ならびに FloatyMemo+ ver 1.07 をリリースしました。

今回のバージョンアップでは、何人かの方々いただいた「メモの自動リサイズ」を実装してみました。サイズ計算が完璧ではないので、オートリサイズをオンにしていても、メモの一部が隠れてしまう場合もあるかもしれません。

見た目には関係ないところで、ほぼ全面的にリファクタリングをしていたりするのですが、またそれは別のお話。

Xcode 4 の導入と Xcode 3 との併用 と触れたように、Xcode 4 と Xcode 3 を併用していますが、未だにメインの開発環境は Xcode 3 です。

今月、Mac OS X Lion と iOS5 の発表とともに iOS5 beta ならびにその SDK が Xcode 4.2 beta が開発者向けにリリースされました。

iOS5 での動作チェックなどを行うべく、早速 Xcode 4.2 beta をインストールしましたが、当初以下のような構成にしていました。

/Developer
Xcode 4.2 (Xcode 4.0 からのアップデートで標準インストール)
/Xcode3
Xcode 3 はそのまま。

今回のバージョンアップのコーディングやテストは、主に Xcode 3 を使って行いましたが、この構成だと最後の AppStore への申請部分の手続きで、問題が発生 しました。

AppStore の申請では、作成したバイナリファイルをアップロードするのですが、これが

There is no codesign_wrapper executable. Please reinstall the Xcode developer tools.

のようなエラー表示でアップロードできませんでした。

調べてみると、Xcode 4.2 はベータ版でコードサインが正しく行えない様子。Xcode 4.2 を Xcode 4 に上書きインストールしてしまったことにより、正規にコードサインできるツールがない状態になってしまっているようでした。

解決する方法は……

  1. Xcode 4.2 をアンインストール
  2. Xcode 4.0.2 を再インストール
  3. Xcode 4.2 を上書きしないインストール

単にコードサインできる状態にするだけなら、Xcode 4.2 をアンインストールした後で、Xcode 4.0.2 を再インストールすればいんですが、iOS5 の環境も構築しておきたかったので、Xcode 4.2 を再インストールすることにしました。

Xcode のアンインストールは /Developer/Library の中にあるアンインストールスクリプトを通して行う必要があります。手動でインストール先ディレクトリを丸ごと削除してもシステムツールはそのまま残ってしまうので、注意が必要です。

Xcode 4.2 の再インストールでは Xcode 4.0.2 とは、別のインストール場所を指定するのももちろんですが、「System Tools」「UNIX Development」をインストールしないようにしておきます。

[写真] インストーラ 場所選択

結果、現在の環境は以下のように……

/Developer
Xcode 4.0.2 / システムツールなどは正規版である Xcode 4.0.2 のものを使用
/XcodeBeta
Xcode 4.2 beta / iOS5 beta SDK
/Xcode3
Xcode 3

Xcode 4.2 が正規リリースされたら、XcodeBeta は削除予定……。Xcode 3 は分かりません。Xcode 3 は iOS5 をサポートしない感じがするので、いずれ使わなくなるとは思うのですが……。

スポンサーリンク

プリンでマネジメントを思考する

ここ半年近くになるでしょうか、ほぼ毎週「プリン」を作っています。

カラメルソースを作る

下準備にカラメルが必要です。クックパッドの「カラメルソース」より。

このレシピの分量だとプリン 3 回分になります。つまり、カラメルソースは三週に一度のペースで作ることになります。

  • 水 : 100 ml
  • グラニュー糖 : 200 g
  • 熱湯 : 100 ml

グラニュー糖は「Caster Suger」というややきめの細かいものを使っています。日本だと何と呼ばれるんでしょうか。

最後に熱湯をかけるのですが、その時、派手な音と共に蒸気があがります。そこそこの温度なので、蒸気で火傷しないように注意。最初の頃、二度ほど火傷してしまいました。

プリンを作る

クックパッドの「あっというまにプリン(圧力鍋使用)」を参考にして作っています。

  • 牛乳 : 500 〜 550 ml
  • ブラウンシュガー : 40 g
  • 卵 : 3 個
  • バニラエッセンス : 数滴

[写真]ホームメイド・プリン 材料

元のレシピでは、小さめなコップのようなガラス容器を使っていますが、うちでは分量がまるまる入る程度のガラスの耐熱容器ででっかく作ってしまいます。

[写真]プリン作り STEP 1 ガラスの容器にカラメルソースを注いでおきます。圧力鍋に 200cc 程度の水をいれ、付属のスノコを置き、ガラス容器をその上に置きます。
[写真]プリン作り STEP 2 牛乳に砂糖を加えて軽くかき回しながら温めます。
[写真]プリン作り STEP 3 卵をボールでとき、温めた牛乳を加えて、泡立て器で手早く混ぜます。
[写真]プリン作り STEP 4 バニラエッセンスを加え、カラメルソースの上からゆっくりとザルでこしながら注ぎます。
[写真]プリン作り STEP 5 加圧を開始します。加圧の弱いほうで、リングが上がって 2 分。
[写真]プリン作り STEP 6 火を止めて、蓋をしたまま放置。1 時間から 2 時間程度経ったら、取り出して冷蔵庫へ。

「リングが上がって 2 分」とあるのですが、実のところ、うちではあまり安定した出来になってくれません。

うちではフィスラー (Fissler) 圧力鍋 ロイヤル 6L という圧力鍋を利用しています。

季節や室温にもよるんでしょうか。圧がかかり始めるのが 7 分弱で、そこからリングが上がるのが 1 分 20 秒程度。そこから計時して 2 分になるようにするのがいいみたいです。

場合によって、7 分よりも前に圧がかかり始めてしまう時もあって、その時はゆるゆるのプリンになってしまいます。早めに圧がかかってしまった場合には、リングが上がって 2 分ではなく、もう少し時間を調整する必要があります。

毎週作る

最初のうちは「気が向いたら」程度の頻度だったはずなんですが、気がつくと、いつの間にか習慣となっていました。

プリンを作るのは案外楽しいです。

でも、どうして「楽しい」と思うのだろう、どうして毎週作っていて飽きないんだろうと考えてみると、二つの大きなポイントがあるような気がします。

出来が安定しない

分量はほぼ毎回一緒なので、味自体はそれほど大きくは変わりません。

ただ、プリンの「おいしさ」を決定づける重要な要素に「硬さ」があります。

先にも述べたとおり、これが結構ばらつくので、なかなか試しがいがあります。何度か「ゆるゆるプリン」になってしまい、それ以後、室温・圧がかかり始めた時間などを記録するようになりました。

適度な硬さで、「す」が入らない状態が理想なのですが、なかなか難しいです。

家族の反応

嫁さんも娘も毎回毎回「おいしい」とすごく喜んで食べてくれるのですが、その喜び方が半端なく上手なんです。

毎回幸せを撒き散らすかのごとく、満面の笑みを浮かべながら味わってくれます。

こうなると、その喜んだ姿が嬉しくて、プリンを作る気力が自然と湧いてきます。

「プリン」作りというのは、私にとって

  • (出来が安定しないことから) 改善の余地があり「試しがいがある」と感じる
  • 十分なフィードバックを得ることができる

タスクであるわけです。

フィードバックを与えてくれる嫁さんと娘は、顧客でもありますが、プレイヤー (私) を評価するマネージャーとも言えます。

身近なところでマネジメントのヒントを与えてくれた「プリン作り』は、私の大きな財産になっているような気がします。

[写真]ホームメイド・プリン

スポンサーリンク

お疲れ……

スポンサーリンク

アジャイルソフトウェア開発・スクラム会議導入に対する経過観察

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~うちの会社では、ソフトウェア開発にアジャイル的な手法を取り入れています。

その一環という訳ではないのですが、半年ほど前から私のチームでは、毎朝 10 分程度の立ち会議、いわゆる「スクラム会議」を行っています。

まだ導入して半年。その効果を評価できる段階にあるのかどうかは、正直なところ分かりません。とりあえず、今のところ、うまく回っているような感じです。

スクラム会議では……

  • 前日 (前回のミーティングから) やったこと
  • 今日 (次のミーティングまでに) やること
  • 障害になっていること

参加者全員が順に報告しあいます。厳格に持ち時間を決めていませんが、一人 5 分以上話すことは非常にまれです。

私の個人的な印象では、スクラム会議のポイントは「情報の共有」にあるのではない感じがします。

もちろん、情報の共有という側面もあります。詰まっている (障害になっている) 部分を早くに把握でき、迅速なバックアップにつながる場面もあるでしょう。

ただそれよりも、やったこと・やることをアウトプットする習慣がつくようになるというのが、ポイントではないかと個人的に感じています。

「スクラム会議」という名目で、各人が「今日はこれをやります」と他の参加者に対して宣言するわけです。これは一種の強制力として働きます。

やったことを報告することで、各人に進捗度合を認識してもらう効果があります。それ自体も重要なポイントになりますが、進捗度合いを認識することで、今後の作業の見積りがより正確になるという効果が期待できます。

先にも言ったとおり、評価できる段階にあるのかはまだ分かりませんが、とりあえず、今のところ「スクラム会議」には好感触を持っています。ただし、チームサイズが大きくなっていると破綻する可能性が高いような気もしていて、そこら辺は今後の課題といったところでしょうか。

大人数になってきたら、一人当たりの持ち時間を厳格に制限したりなどの工夫が必要になってくるかもしれません。

スポンサーリンク

Xcode 4 の導入と Xcode 3 との併用

Xcode 4 がリリースされました。

ユーザーインタフェースが刷新され、iTunes に近いインタフェースになりました。

特にバージョン管理に対しては

  • svn だけでなく、git にも対応
  • バージョンエディタ (Version Editor) によるリアルタイム差分表示。差分表示中に編集可能
  • タイムマシン風 (?) の履歴表示

のような大幅な機能強化があります。

[写真] Xcode4 スクリーンショット

Xcode 4 のバージョンエディタモードは、File Merge に似たような差分表示ですが、File Merge とは異なり、最新ファイルは直接編集できます。画面下部の「時計」アイコンをクリックすると、タイムマシン風のスライダインタフェースが表示され、履歴の内容を確認できます。

Xcode 4 で変わったところ

前述の通り、ユーザーインタフェースは大幅に刷新されました。動作が微妙に変わったところもあって、慣れるまでは戸惑うかもしれません。

例えば、Xcode 3 では「Build」メニューにあった「Build & Debug (Command + Y)」に直接該当する動作は Xcode 4 にはなく、「Product」メニューの「Run (Command + R)」でプログラムを動作させ、ブレイクポイントの On/Off を「Product→Debug」メニューの「Activate/Deactivate Breakpoints (Command + Y)」で切り替えるような動作になりました。

キーバインド (キーボードショートカット) のデフォルト設定も変更されています。ほとんどのキーバインドはカスタマイズできるとは言え、デフォルト設定で Xcode 3 を使い込んでいる人には微妙にストレスの貯まる要因になるかもしれません。

例えば、私がよく利用するキーボードショートカットをいくつか取り上げると……

操作Xcode 3Xcode 4
ソースファイルと対応するヘッダファイルの切替 Command + Shift + ↑ Command + Control + ↑
エディタの履歴 (戻る・進む) Command + Shift + ← / → Command + Control + ← / →
オーガナイザーを開く Command + Control + O Command + Shift + 2

Xcode 3 ではプロジェクトのビルドターゲットを「Overview」ドロップダウンメニューで選択する形式でした。Xcode 4 では Overview の代わりに「Scheme」という概念が導入されています。

「Overview」ではビルドタイプ (Release, Debug, Distribution, etc)、デバイス (Simulator, Device)、ターゲット、実行環境、CPU アーキテクチャを個別に指定する必要がありました。

「Scheme」ではそれらの組み合わせをショートカットとして予め登録しておくような形で管理します。「Product」メニューで実行するコマンドに応じて、ビルドタイプを指定することができ、基本的には Release ビルド・Debug ビルドなどを意識する必要がないというコンセプトになっています。

Xcode 4 ではソースコードの編集中にリアルタイムでコンパイルが行われるのも大きな特徴です。

ソースコード単体の「Compile」コマンドはなくなりました。標準の設定では、ソースコードの編集時に適時コンパイルが行われ、エラー表示・警告表示もほぼリアルタイムで行われます。

当初、これを止める設定がないと思い込んでいましたが、Preferences → General → Enable Live Issues で止めることができます。私はとりあえず止めて利用するようにしています。

[写真] Xcode 4 : Preferences → General → Enable Live Issues

File → Project Settings → Build にも同様の設定があります。念のため、双方オフにしています。

[写真] Xcode 4 : File → Project Settings → Build

iTunes に似たインタフェースと先にも触れましたが、基本的にはひとつのウィンドウで全てを処理するような感じになっています。Interface Builder や Property Editor, File Merge などを統合したインタフェースになっていて、そのせいか画面スペースを Xcode 3 よりも占有します。

私は初代 MacBook を使っていますが、13 インチ 1280 x 800 の解像度ではかなり手狭に感じます。最近は外部モニタ (1280 x 1024) も使っていますが、やはり少し大きい画面が欲しくなります。

という訳で Xcode 4 をとりあえず導入はしてみましたが、しばらくは Xcode 3 と併用する方向で開発を行うようにしました。幸い Xcode は異なるバージョンを複数インストールして、それぞれを共存させることができるよう考えられています。

Xcode 3 と併用する

私の環境では、標準の Xcode パスである /Developer/ には Xcode 4 を、Xcode 3 は /Xcode3/ というディレクトリを作成して、そちらにインストールするようにしました。基本的には徐々に Xcode 4 に移行する前提で、緊急を要するときなどは慣れた Xcode 3 で作業するような感じにするようにしています。

ただ、初代 MacBook にメモリ 2GB という貧弱な環境では Xcode 4 はやはり重く、気がつくと Xcode 3 でばかり開発作業していたりしますが……。

まず、Xcode 3 をインストールするディレクトリをルートディレクトリ上に作成します。ルートディレクトリ上なので、管理者権限が必要です。

sudo mkdir /Xcode3

Apple Developer サイトからダウンロードした xcode_3.2.6_and_ios_sdk_4.3__final.dmg を展開し、インストーラを立ち上げます。

[写真] Xcode 3 インストーラ 起動

インストール先として先ほど作成した「Xcode3」を選択します。標準では「場所」が「Developer」になっていますが、これをクリックして「Xcode3」に変更します。

[写真] Xcode 3 インストーラ 場所選択

この時、以下のパッケージのチェックボックスを外しておきます

  • System Tools
  • UNIX Development
  • Documentation
  • Mac OS X 10.4 SDK

つまり、「Essentials」だけインストールする格好になります。私の場合、すでに Xcode 4 をインストール済みで、これらはすでに必要な場所にインストールされています。おそらくバージョンチェックによって上書きはされない思うのですが、念のため外しておきました。

あとは通常通りのインストールです。インストール終了後、/Xcode3/Applications/ の中を確認しておきます。

以前、Xcode 3 のアップグレードで肝心の Xcode アプリケーション本体がインストールされなかったという経験があるので、念のため確認する癖が……。そのときはおそらく Xcode がきちんと終了されていなかったのではないかと思っているのですが……。

[写真] Xcode 3 インストーラ インストール中

このままだと、Xcode 4 と Xcode 3 のアイコンが同一で、区別が付きません。Xcode 3 をきちんと区別するためにアイコンを適当に自作して、入れ替えておきました。

[写真] オリジナルアイコンと自作アイコン

もし欲しい方がいらっしゃいましたら、自作アイコンをダウンロード (313KB) してください。

解凍した「appicon.icns」ファイルを Xcode 3 のパッケージ内にある同一ファイル名と差し替えます。

Xcode 4 と Xcode 3 は同時に立ち上げることが可能ですが、同じプロジェクトファイルを開くのはやめておいた方が無難です。プロジェクトファイルが破損する可能性があります。……私の場合、ファイルの破損はしませんでしたが、挙動不審になったことがあり、以来同一プロジェクトを同時に開くことはしないようにしています。

そもそも Xcode 4 が重いので、基本的にはどちらか一方の Xcode のみを立ち上げるというスタンスにしています。

スポンサーリンク

2010 年に入手したガジェットの個人的なまとめ

2010 年も残すところ、あとわずかとなりました。

今回は今年入手したガジェット (?) を振り返ってみたいと思います。

ThinkPad USB トラックポイントキーボード

[写真] ThinkPad USB トラックポイントキーボード

入手時期
2010.02
メーカー
Lenovo
種類
外付けキーボード [公式ウェブサイト]
入手価格
約 5,500 円

嫁さんに誕生日プレゼントとして贈ったものです。

ThinkPad の象徴とも言えるトラックポイントがついたキーボードです。

性質上、ラップトップ PC なみの面積をとります。キーボードとしてだけ見ると、やや大きめな部類になるかもしれません。ただし、トラックポイントがついていて、マウスなど追加のポインティングデバイスは必要ないので、その点では省スペースとは言えるかも。

少し使わせてもらいましたが、使い勝手は非常に良好です。持った感じでは見た目よりもずっと軽い感じがしましたが、しっかりと剛性があり、たわんだりはしません。

ラップトップ PC から派生したキーボードなので、キーのストロークは浅め。ラップトップに慣れていれば、違和感は全くありません。程よい硬さの打鍵感もあります。

ちょっとびっくりしたのが、キーボード上部にある消音 (ミュート) ボタン・サウンドボリュームボタンなどいくつかの特殊キー。特定機種限定の専用キーかと思いきや、手元の MacBook でもきちんと認識されました。

他にも、スリープ (Fn + F4) は電源ボタン・戻るキーは command + 進むキーは command + として、それぞれ認識されるようです。Mac OS X 用のキーボードとしても十分実用的です。

LinkStation 1.5TB (LS-CH1.5TL)

[写真] LinkStation 1.5TB

入手時期
2010.04
メーカー
Buffalo
種類
ネットワーク対応ハードディスクドライブ (NAS) [公式ウェブサイト]
入手価格
約 21,000 円

我が家には複数の PC があります。家庭内 LAN を構築していますが、ファイルのやり取りが案外面倒だったりします。

以前は古い PC をファイル共有用に利用していましたが、老朽化が激しく、フリーズするたびに再起動をかける手間などがありました。

共有 PC が引退した後は、嫁さん PC に「共有フォルダ」を置いてもらって、それに対して私がアクセスするような形を採っていました。これだと共有したファイルにアクセスするのに、嫁さん PC を立ち上げてもらう必要がありますし、嫁さん PC に対しての負荷も気になります。

という訳で、日本に帰省した折に NAS (Network Attached Storage) を購入しました。LinkStation にはいくつかグレードがありますが、私が購入したのはもっともベーシックな LS-CHL シリーズ。その時で最大容量だった 1.5TB を選択しました (今は 2TB モデルもあって、価格も当時よりもだいぶ安い感じですね)。

LinkStation はファイルサーバだけでなく、メディアサーバ・プリントサーバなどとしても利用できます。Time Machine にも対応していて、Time Machine のバックアップ先として利用することもできます。

うちでの導入での場合、ファイルサーバはもとより、プリントサーバとしての利便性がとても大きい感じです。

Lumix DMC-LX3

[写真] Lumix DMC-LX3

入手時期
2010.04
メーカー
Panasonic
種類
コンパクトデジタルカメラ [公式ウェブサイト]
入手価格
約 30,000 円

すでに紹介済みですが、ここでも改めて。

今年 8 月に後継機種 LX5 が発売されました。改善された点は色々あるようですが、レンズの明るさはそのままに、望遠側が強くなっているのが特徴でしょうか。

コンパクトデジタルカメラとしてはやや大振りな機種になりますが、私の持っている S9100 や一眼レフと比べれば、かなり小さく取り回しやすいと思います。実際、ちょっとしたお出かけには S9100 ではなく、LX3 を持ち出す機会が圧倒的に増えました。

LX3 は望遠側が弱い (35mm 判換算で望遠端 60mm) ので、望遠が必要な場合は S9100 を持ち出します (35mm 判換算で望遠端 300mm)。自然と棲み分けできているような感じ。

広角 24mm (35mm 判換算) という広さも撮る側には面白くて、何かと余計に撮ってしまっているような気もします。

LED 懐中電灯

[写真] LED 懐中電灯

入手時期
2010.10
メーカー
不明
種類
懐中電灯
入手価格
無料

かなり系統が異なりますが、今年入手したガジェットということで、ここで紹介。

LED 懐中電灯です。加入している車保険のサービスが今年で変更になるとかで、その変更通知と共に送られてきた粗品。

手動発電可能なのが、もっとも大きな特徴。ハンドルをぐるぐる回すタイプではなく、発電用の「握り」を握ることで内部のフライホイールが回り、発電するようです。

メーカー不明で、スペックも不明。発電時間に対してどれだけ発光が持続するのかよく分かりませんが、電池入らずでキャンプなどで活躍しそうです。思ったよりも強い明るさですし。なかなかよい粗品をいただきました。

iPad Wifi 16GB

[写真] Apple iPad

入手時期
2010.11
メーカー
Apple
種類
タブレットデバイス [公式ウェブサイト]
入手価格
約 53,000 円

FloatyMemo / FLoatyMemo+ 開発にあたって実機検証ができないことがネックになっていたこともあり……というあくまでも正当な理由があるのであって、iPad 発表時に「(iPad は) 買うことはないでしょう」と言いつつ、実は欲しくてので、誕生日を口実に購入したというわけではない、と一応念のために念を押しておきます。

実際に所有してみて分かったのですが、iPad はとても「楽しい」デバイスです。

想像していたよりも重く、片手で支えながら、もう一方の手で操作するというスタイルは、長時間になるとつらく感じます。座椅子やソファなど、背が低めな椅子に座った状態で、膝に置いて利用する使い方があっているような気がします。

少しびっくりしたのが標準アプリケーションの少なさ。「時計」や「電卓」といった iPhone では標準アプリケーションとして提供されているアプリケーションのいくつが iPad にはありません。

それらのアプリケーションを利用したいと思うこともあり、ここら辺は若干マイナスな印象。どうしてなくしたのか、正直なところ、理由はよく分かりませんでした。もっとも、代替アプリケーションはひと通り揃っているとは思うので、なくても問題ないという感じなのかもしれません。

標準アプリケーションの「メール」と「Safari」の完成度が高く、ブラウジング端末としてかなり便利です。さらにiPad の Google リーダークライアント「Reeder」がかなり使い勝手が良くて、普段のサイト巡回は iPad で行う機会が増えました。

朝会社に行く前に、メール確認やフィード巡回を行っていますが、iPad でそれらを行うようになり、朝 PC を立ち上げるという「手間」から解放されたのは嬉しい誤算。

Galaxy 580 GT-i5800

[写真] Samsung Galaxy 580

入手時期
2010.12
メーカー
Samsung
種類
スマートフォン [公式ウェブサイト]
入手価格
約 20,000 円

ここで紹介していますが、私のものではなく、嫁さんのものです。元々嫁さんの携帯電話にがたが来ていて、そろそろ機種変更の時期だったのですが、スマートフォンを視野に入れて次の端末を探していました。

今話題 (?) の Galaxy S ではありません。Galaxy S の廉価バージョンとでも位置づけにある端末で、「Galaxy 3」とも呼ばれているようです。

機種名 iPhone 4 iPhone 3GS Galaxy S Galaxy 580
メーカー Apple Apple Samsung Samsung
プロセッサ Apple A4 1GHz ARM 系 667MHz Samsung ARM 系 1GHz Samsung ARM 系 667MHz
内蔵メモリ 512MB 256MB 512MB 256MB
内蔵ストレージ 16GB / 32GB 16GB / 32GB 8GB / 16GB 512MB? (175MB 利用可)
外部ストレージ × × microSD 32GB まで microSD 32GB まで
OS iOS 4 iOS 4 Android 2.2 Android 2.1
ディスプレイサイズ 3.5 3.5 4 3.2
ディスプレイタイプ IPS 方式 TFT IPS 方式 TFT 有機 EL TFT
ディスプレイ解像度 640 x 960 320 x 480 480 x 800 240 x 400
カメラ 500 万画素 300 万画素 500 万画素 320 万画素
LED フラッシュ × ○? ×
サイズ (mm) 115.2 x 58.6 x 9.3 115.5 x 62.1 x 12.3 122 x 64 x 9.9 113.5 x 55 x 12.85
重さ (g) 137 135 124 109
連続待受時間 (h) 300 300 510? 330
連続通話時間 (h) 7 5 6.3? 4

スペックだけで見ると、iPhone 3GS と同等あるいはやや劣るという感じでしょうか。内部ストレージが基本的になく、microSD カードにデータを保存するという使い方になるようです。1GB の microSD カードがおまけとしてついていました。

厚みはありますが、基本的には iPhone や iPod touch よりも小振りで、軽いです。iPod touch よりも軽い。

[写真] Samsung Galaxy 580 と Apple iPod touch 比較

カラーバリエーションは今のところ黒のみのようです。光沢のある黒でプラスティックっぽい感じがありますが、特に安っぽい感じはしません。指紋は目立つ感じがします。

私のものではありませんし、購入してから数日も経っていませんので、実際の使い勝手はこれから使い込んでみて判断ということになると思います。初めてのスマートフォンで嫁さん曰く「携帯電話という感じがしなくて、コレ (Galaxy 580) は (家に) 置いていくものと思っちゃう」とのこと。慣れるまで少し時間がかかるでしょうか……。

スポンサーリンク

FloatyMemo / FloatyMemo+ ver 1.01 の不具合とその対処法

先日リリースした FloatyMemo / FlatyMemo+ ver 1.01 において、iOS 3.2 でアプリケーションが立ち上がらないという不具合が見つかりました。

ver 1.01 では新たに「ふい字 P」というフォントを追加したのですが、これが原因でアプリケーションがクラッシュします。iOS 3.2 のみで発生し、iOS 4.0 以降がインストールされた iPhone / iPod touch / iPad では、正しく動作します。

フォントが原因なので、これを取り除けば (新規追加したフォントが利用できないという点を除いて) アプリケーションが動作するようになります。

既知の不具合とその対処法」のページでも触れていますが、iPhone Explorer というアプリケーションを利用して、不具合の要因を取り除く方法で対処できると思います。

  1. iPhone Explorer をお使いの PC にインストールします。
  2. お使いの iPad と PC をつなげます。
  3. インストールした iPhone Explorer を立ち上げます。
  4. 以下のディレクトリをチェックします (スクリーンショットを参考にしてください)
    FloatyMemo
    iPad -> Apps -> FloatyMemo -> FloatyMemo.app
    FloatyMemo+
    iPad -> Apps -> FloatyMemoPlus -> FloatyMemoPlus.app
  5. HuiFontP29.ttf を削除します。

  6. フォントを削除したあと、FloatyMemo / FloatyMemo+ が正しく立ち上がることを確認します。

新しく追加したフォント「ふい字 P」は、トゥルータイプフォント (ttf) です。別の ttf フォントで確認もしましたが、iOS 3.2 で ttf を読み込むと必ず落ちるという訳ではないようで、特定のフォントでのみ発生する様子。

確実に特定したわけではありませんが、ひとつ要因っぽいのは、ttf フォント内で設定されているフォント名です。どうも ttf フォントの場合、フォント名に日本語が利用されているとダメなのかもしれません (単に互換性の問題かもしれません)。

という訳で、iOS でフォントをロードする際は注意が必要というお話でした。

スポンサーリンク

FloatyMemo / FloatyMemo+ ver 1.01 の新機能 - クイック編集

FloatyMemo / FlatyMemo+ ver 1.01 が公開されました。

いくつか変更点がありますが、FloatyMemo / FloatyMemo+ 双方で「クイック編集」を実装したこと、FloatyMemo+ で「マルチページ」に対応したことが最も大きな変化です。

FloatyMemo / FloatyMemo+ での多かった意見の一つに「メモを編集するときのアニメーションが鬱陶しい」というのがありました。

iPad や若干古めの機種でそのように感じるようで、アニメーションをオン・オフをできる設定を追加しました (iPad ではデフォルトでアニメーションしない設定になります)。

これとは別のアプローチで、編集時のストレスを軽減する方法として「クイック編集」を追加しています。

[図] FloatyMemo クイック編集

クイック編集は、編集画面に移行せずにその場でキーボードを表示して、メモの編集ができるモードです。

クイック編集中は、フォントやカラーの変更はできませんが、メモのリサイズや位置の移動は可能です。画面の移行アニメーションも別画面を開くタイプよりもスムーズです。

技術的には、通常の編集画面と実装的には大きな変化はありません。

ただ、編集対象となるメモの画面上の位置やサイズはバラバラなので、キーボードのせり上がり処理に関しては若干工夫しています。

メモの下限位置がキーボードのせり上がった位置と重なるようだったら、メイン画面の位置をその分上げるという感じの処理を行っています。

メモの上限位置は考慮していないため、メモによっては隠れてしまう場合もあります。当初、クイック編集中はリサイズは行えないようにするつもりでしたが、隠れてしまった場合のことを考えて、クイック編集中でもリサイズや位置の変更は可能なようにしています。

キーボードのせり上がりに合わせて行うメイン画面の位置調整は、view.frame をいじって行うつもりだったのですが、何故だか横画面で view.frame で正しい値を返してくれないため、view.bounds を利用するようにしています。

スポンサーリンク

FloatyMemo / FloatyMemo+ の ATOK Pad 連携機能

先月リリースした FloatyMemo ならびに FlatyMemo+ATOK Pad との連携機能があります。

ATOK Pad がインストールされた環境では、メモの編集画面ツールバーにあるアクションボタン (矢印ボタン) を押したときに「ATOK Pad を開く」オプションが追加されます。

[図] FloatyMemo エディタのアクションシート

ATOK Pad の仕様制限として、ATOK Pad で編集を行った跡は必ず「戻る」ボタンで FloatyMemo / FloatyMemo+ に戻る必要があります。ホーム画面を開いたり、アプリケーションスイッチで FloatyMemo / FloatyMemo+ に戻っても正しく編集結果が反映されません。

さらに FloatyMemo / FloatyMemo+ の設定画面にて「ATOK Pad 連携強化」をオンにすると、メモの編集には必ず ATOK Pad を利用するようになります。

[図] ATOK Pad 連携強化

メイン画面から編集画面を開いたときはもちろん、編集画面でテキストをタップしただけで ATOK Pad が開きます。

副作用として通常のキーボードでメモの編集はできないということになります (FloatyMemo+ でサポートしている検索などの入力では ATOK Pad は開かれません)。

「ATOK Pad 連携強化」をオンにした場合、FloatyMemo の編集画面は、フォントやカラー設定などを行う以外には、基本的に閲覧専用のような形で動作するようになります。

スポンサーリンク

Mac OS X 上で動作するタブブラウザのまとめ (2010 年版)

三年以上前にまとめた「Mac OS X上で動作するウェブブラウザのまとめ」は、何故だか SimpleBoxes で一番人気の記事ですが、内容はやはり古くなっています。

単に件の記事を最新情報に沿うように更新するというのでもいいのですが、今では「Macブラウザおすすめ比較フリーソフト」のようなまとめサイトもありますし、個人的にもそれではあまり面白くないので、今回は「タブ型ウェブブラウザ」という視点でまとめてみようと思います。

タブ型ウェブブラウザは「タブブラウザ」とも呼ばれますが、複数のウィンドウを「タブ」としてまとめて表示するユーザーインタフェースを備えたブラウザです。

個人的には Windows の MDI (マルチドキュメントインタフェース) の派生だと認識しているのですが、起源はよく分かりません。

Mac OS X のタブブラウザは、その表現方法により大まかに四つに分かれるようです。

  • Safari 系 …… 上向きタブインタフェース
  • Camino 系 …… 下向きタブインタフェース
  • Opera 系 …… Tab on Top インタフェース
  • OmniWeb 系 …… サムネイルを利用するインタフェース

Safari 系 [上向きタブインタフェース]

Mac OS X の標準ブラウザとも呼べる Safari では、上から

  • ウィンドウタイトルバー
  • アドレス・検索バー
  • タブバー (上向き)
  • ウェブコンテンツ

の順で並んでいます。現行の Firefox も同様のインタフェースで、今回 Camino 系は別系統に分類しましたが、動作的にはほぼ同一であるため、事実上最も標準的なタブ型インタフェースと言えるでしょう。

タブが上向きで、タブがウェブコンテンツと関連してそれを切り替えるものと機能するという観点から見ると、やや直観的ではないのかもしれません。見た目はすっきりしていています。

Safari

言わずと知れた Apple 純正のブラウザです (WebKit ベース)。

[図] Safari スクリーンショット

2010 年 6 月にリリースされた Safari 5 では、Safari リーダー・機能拡張への対応といった新機能が搭載されました。

Safari リーダーは、本文に当たる部分だけを抜き出して大きく表示する機能です。面白い機能だとは思いますが、マークアップや class 要素などの内容で本文だと思しき部分を抽出するので、記事によってはうまく表示されません。例えば、「localizer.js - JavaScript で多言語対応を考える」など。

機能拡張は Google Chrome のそれと構成が似ているようで、案外出揃ってくるが早いかもしれません。HTML5 への対応も早く、Apple 純正だけあって、安定感はあるような気がします。

Firefox 3.*

Firefox は Gecko 系ブラウザの代表とも言うべきブラウザです。

[図] Firefox 3.* スクリーンショット

Firefox は激しいパフォーマンス競争を繰り広げている Safari や Chrome などと比較すると、やや動作は重めですが、メモリ消費量などは比較的抑えめだったりする利点があります。

豊富な機能拡張やマルチプラットフォームでの安定感のある動作などはやはり一日の長がある印象があります。

ここでは Safari 系タブインタフェースとして Firefox 3.* を分類していますが、機能拡張により様々なタブインタフェースを実現しているのも Firefox のひとつの特徴と言えます。Firefox 4.* で標準採用となる予定の Tab on Top も機能拡張により実現できるようです。

シイラ 1.*

シイラ 1.* はタブエクポーズなど独自な機能拡張を施した WebKit ベースのタブブラウザです。HMDTの木下誠さんにより開発されています。

[図] シイラ 1.* スクリーンショット

インタフェースはすっきりとまとめられ、動作はきびきびしている印象があります。

ブックマークや履歴などの表示するサイドバー (ドロワー) がなかなか便利だと思いますが、いかがでしょうか。ドロワーというインタフェースは最近 Apple があまり積極的に採用していない印象がありますけれども。

Cruz

Twitter との連携機能のある WebKit ベースのブラウザです。「クルーズ」と発音するのでいいのかな。

[図] Cruz スクリーンショット

アバウト画面にシイラの表記があるので、もしかしたらシイラの派生ブラウザなのかもしれません。

GreaseKit を取り込んでいるようで、UserScript による機能拡張を標準でサポートしている様子。UserStyles を管理する設定画面などもあり、サイト毎にカスタマイズする機能は充実している印象を受けます。

プラグインと呼ばれる独自の機能拡張を利用すると、表示ペインを増やすことができます。追加したペインはアクティブなタブによらず常に表示されます。Twitter との連携機能もプラグインという形で実装されています。

Sunrise

WebKit ベースのタブブラウザです。

[図] Sunrise スクリーンショット

シンプルな設定画面とグラフィカルなブックマークが印象的なブラウザです。履歴やユーザーエージェント切替時の表示はフリップアニメーションして中々凝っています。シンプルな分飽きづらいかもしれません。

Camino 系 [下向きタブインタフェース]

Geckeo 系ブラウザである Camino で採用されているタブインタフェースで、上から

  • ウィンドウタイトルバー
  • アドレス・検索バー
  • タブバー (下向き)
  • ウェブコンテンツ

の順で並んでいます。タブの向き以外は Safari 系と同等です。

タブが下向きなので、ウェブコンテンツを切り替える役目がはっきりとします。

ただし、ウェブコンテンツとタブの色がマッチしない場面が多いため、SeaMonkey 以外のブラウザでは、(不自然にならないように) タブとウェブコンテンツを分ける仕切りのようなラインが置かれています。

Camino

HTMLレンダリングエンジンに Gecko を採用しながら、GUI フロントエンドに Cocoa を使った Mac OS X 独自のブラウザです。

[図] Camino スクリーンショット

印象としては Firefox と Safari の間の子。ブックマークのインタフェースなど Safari の雰囲気を感じます。

Gecko 系の特徴であるアドオンが利用できないという欠点がありますが、その分、軽快に動作しますし、広告非表示など独自に拡張された機能もあります。

SeaMonkey

「Mozilla Application Suite」と呼ばれるメーラーなども含めた統合アプリケーションです (Gecko ベース)。

[図] SeaMonkey スクリーンショット

ウェブブラウザ、メーラー、HTML エディタ、IRC チャットクライアントが統合されています。その分やや重めのアプリケーションになっています。

Flock

ソーシャルブラウザというコンセプトを持つブラウザです。

[図] Flock スクリーンショット

普通にブラウザとしても利用できますが、特徴的なのはブログ投稿クライアントや flickr との連携機能などがあります。

Windows 版は Chrome ベース (WebKit ベース) になったようですが、Mac OS X 版は 2010.11 現在まだ Gecko ベースです。

iCab

iCab は少し前まで独自のレンダリングエンジンを利用したブラウザでしたが、最新版では WebKit ベースのブラウザになっています。

[図] iCab スクリーンショット

iCab はエラーリポート・ページ外観などの機能を見てもらうと分かるとおり、HTML の規格を意識した作りになっていたりします。

今でもクラシックな MacOS 向けバージョンを配布していたりしていて、WebKit ベースとなった今でもインタフェース的には独特な雰囲気のあるブラウザに仕上がっているような印象です。

Opera 系 [Tab on Top インタフェース]

Opera では、上から

  • ウィンドウタイトルバー
  • タブバー (下向き)
  • アドレス・検索バー
  • ウェブコンテンツ

の順に並んでいます。アドレスバーがタブバーの下に来るのが特徴で「Tab on Top」とも呼ばれるインタフェースになります。

Opera の場合、ブックマークバー (パーソナルバー) はタブの上に配置されるようなので、いわゆる「Tab on Top」とは異なるかもしれません。

アドレスバーはウェブコンテンツのアドレスを表示し、基本的にウェブコンテンツと共に表示の変化があるという点からすると、直観的な位置と言えるかもしれません。

現在ベータ版の Firefox 4 でも Opera と同等なインタフェースを採用しています。

Opera

最速ブラウザを標榜しているブラウザで、独自のレンダリングエンジン Presto を採用しているブラウザです。

[図] Opera スクリーンショット

Opera のインタフェースはやや独自色が強い印象があります。SeaMonkey と同様、ウェブブラウザだけでなく、メーラーやチャットクライアント機能もあるいわゆる統合ソフトウェアです。そのためか、設定項目が多くカスタマイズ性に富みます (反面、ごちゃごちゃした印象を受けてしまうのは仕方ないところでしょうか)。

ver 11 からは Safari / Google Chrome と同様、機能拡張をサポートすることを表明しています。

ここでは Opera を Tab on Top インタフェースの代表格として挙げていますが、タブバーより上部に位置する「メインバー」をカスタマイズすることにより、Camino 系と同等なインタフェースにすることも案外簡単にできてしまいます。

[図] Opera スクリーンショット

また、Opera ver 10 では、アクティブでないタブにマウスカーソルを当てるとそのタブのウェブコンテンツをサムネイル表示も行ないます。

Google Chrome

Google Chrome は WebKit をベースとして独自の JavaScript エンジンを採用したブラウザです。

[図] Google Chrome スクリーンショット

タブ毎にプロセスを発生させるのが特徴で、高速性・安定性の向上に繋がっているようです。

タブのインタフェースとしては、Opera に近く、

  • タブバー (下向き)
  • アドレス・検索バー
  • ウェブコンテンツ

のように並んでいて、タブバーがウィンドウタイトルバーの領域に入り込むような形になっているのが最大の特徴です。現在、このタイプのタブインタフェースを採用しているのは Google Chrome のみですが、Safari でも ver 4 のベータ版で同様なインタフェースを実験的に採用したことがあります。

Safari 4 beta でのタブインタフェースは見た目 Google Chrome に似た感じですが、動作は微妙に異なるものでした。例えば、タブのドラッグはタブ位置の変更ではなく、ウィンドウをドラッグしたような感じでウィンドウの画面上の位置を変更するように動作したり。結局、正式版では採用されず今に至ります。

長いタイトルが完全に表示されないなどの欠点はありますが、タイトルバーを削った分、ウェブコンテンツの表示領域が広がるのが利点になります。

Firefox 4.*

Firefox は ver 4 から Tab on Top インタフェースを採用します。2010.11 現在、ベータ版が公開中です。

[図] Firefox 4.* スクリーンショット

インタフェースの刷新以外にも HTML5 対応、パフォーマンスの大幅な向上などメジャーバージョアップにふさわしい内容になるようです。

残念ながら 2010 年中の正式版リリースは見送られてしまいましたが、2011 年始めにはリリースされるとのこと。

Stainless

Stainless は WebKit ベースブラウザで、Google Chrome 同様タブ毎にプロセスを生成します。

[図] Stainless スクリーンショット

タブ毎プロセス以外にもセッション復帰やブックマークシェルフなど Safari にはない機能がいくつかありますが、基本的には機能をそぎ落として、とてもシンプルに仕上げられていて、動作が非常に軽快です。

OmniWeb 系 [サムネイル表示]

タブペイン (あるいはドロワー) にウェブコンテンツのサムネイルを利用します。

画像を表示することになるので、他のタブブラウザでは「タブバー」に当たる部分が必然的に大きな面積を取るようになり、タブバーというより「タブペイン」といった趣になります。

タブを切り替える前に大体の内容が把握できるという利点があります。

OmniWeb

OmniWeb は WebKit をベースとしたブラウザです。長いことシェアウェアでしたが、最新版ではフリーウェアになっています。

[図] OmniWeb スクリーンショット

OmniWeb はタブブラウザですが、いわゆる「タブバー」がありません。「タブを表示」を選ぶと、タブドロワーが表示されます。タブはサムネイルもしくはリストで表示され、リスト表示するといわゆる縦型タブのようなインタフェースになります。

性質上横幅をとる形式になりますが、ワイド画面の機種が多い Mac とは、相性が良いのかもしれません。

シイラ 2.*

シイラ 2.* はシイラ 1.* の後継として開発された WebKit ベースのブラウザです。

[図] シイラ 2.* スクリーンショット

PageDock と呼ばれるインタフェースを採用しています。

  • ウィンドウタイトルバー
  • アドレス・検索バー
  • ウェブコンテンツ
  • PageDock

の順に並び、タブにあたる PageDock には表示中のウェブコンテンツがサムネイル表示されます。

シイラ 2 では、サムネイル表示で場所を占有がちな欠点を逆に活かして、読み込みプログレス表示に利用したりしています。

まとめ

ブラウザ バージョン エンジン セッション
復帰
タブバー
ダブルクリック
ステータス
バー
アドレス・検索
バー統合
Safari 5.0.2 WebKit SafariStand 新規タブ SafariStand (キーワード)
Firefox 3.6.12 Gecko 新規タブ (キーワード利用可)
シイラ 1.2.3 WebKit × 何も起きない ×
Cruz 0.4 WebKit 新規タブ ×
Sunrise 2.1.5 WebKit × 何も起きない ×
Camino 2.0.5 Gecko 新規タブ キーワード利用
SeaMonkey 2.0.8 Gecko 新規タブ キーワード利用
Flock 2.6.1 Gecko 新規タブ キーワード利用
iCab 4.8.0 WebKit 新規タブ キーワード利用
Opera 10.63 Presto 新規タブ (キーワード利用可)
Firefox 4.0b6 Gecko 新規タブ (キーワード利用可)
Stainless 0.7.5 WebKit 何も起きない (キーワード未対応)
Chrome 6.0.472.63 WebKit ウィンドウしまう ポップアップ (キーワード利用可)
OmniWeb 5.10.1 WebKit × 何も起きない ×
シイラ 2.3 WebKit 何も起きない ×

スポンサーリンク

5/25